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組み立てるとこんなふうになります。
はじめに
この書籍の第一の特徴は、紫微斗数推命などの占術を実際に、現場で使っている心理カウンセラーが原稿を書いているということです。通常の占い師と違って、心理カウンセラーというのは、相談者が自力開運をするまで1年間以上にわたってつきあいます。占いを当てることには使いません。人が生まれながらに持っている自力開運の能力、だれにも依存しないで自立した人生を歩める本能を刺激することが心理カウンセラーの仕事です。次に、この書籍の第二の特徴は、その構成にあります。これまでの市販の書籍は、すべて、十二の宮別に構成されています。たとえば、命宮に紫微星が入れば、気品がある人。命宮に天機星が入れば、精神性が高い人。命宮に太陽星がはいれば、明るい人。命宮に武曲星がはいれば、強い意志があり行動する人。といった具合です。
つまり、星をバラバラに分解してしまう勉強法です。これだと、紫微星というたった一つの星の意味を修得するためには、本一冊を全て読まないと理解できない構成になっています。最初のころは十二宮ごとに星の意味を理解する方法でも良いのですが、実践で使おうとする段階になると、要素に分解して理解する方法では間に合いません。バラバラに分解したものを、統合する勉強が必要になります。これが要素還元法による学習です。この段階の勉強で初めて、脳が分かったと反応を示すようになります。第三の特徴は、要素還元法をさらに進化させて、命盤のフレームワーク(枠組み)を明らかにしていることです。
たとえば、紫微星が官禄宮に入れば、命宮には武曲星、財帛宮には廉貞星が入ります。大企業のサラリーマンに向いていると言われる紫微星ですが、立派にサラリーマンとして勤め上げるためには、武曲星の強さと、廉貞星の冷徹さも必要とされていることを暗示しています。このような枠組みを習得することで、実践的な占術に進化するのです。
フレームワークの事例を三つ紹介しましょう。
一.紫微星が夫妻宮に入れば、遷移宮には武曲星、福徳宮には廉貞星が必ず入ります。つまり、他人がうらやむような紫微星の異性と結婚したいという欲求がありますが、結婚できたとしても、心の楽しみはないと暗示されています。
二.紫微星が財帛宮に入れば、命宮には廉貞星、官禄宮には武曲星が必ず入ります。お金が欲しければ、頭は冷静であれ、上司には服従するなということが暗示されています。
三.紫微星が父母宮に入れば、命宮には天機星、子女宮には武曲星、奴僕宮には廉貞星が必ず入ります。親が立派であれば、本人は頭でっかちで子供は行動的であるということを暗示しています。つまり、十二宮別に学習するのではなく、星別に学習をしながら、同時に十二宮を骨格として考慮しフレームワークで理解するのです。この段階まで理解してはじめて、その星の霊魂に触れることができます。
フレームワークを理解していると、占術の縛りから開放されます。たとえば、若い女性が二十歳以上年上の社長を好きになってしまったという相談があったとしましょう。その女性から見る社長さんの印象が、紫微星(高貴)であると判断された場合、紫微星がどの宮にあるのかを探すわけです。もし父母宮にあれば、その女性は自分の保護者としての年上の男性を求めており、父親離れしていない可能性(ファザコン)があると予測できるわけです。
■心理カウンセラーに必要なものは質問する能力
心理カウンセラーは顧客の悩みに対し、正しい回答を顧客にしないといけないと思っているとしたらそれは、大きな勘違いです。あなた自身が相談する側になって考えて欲しいのです。相談した結果、すぐに、最終結論である正しい答えが返ってきて、明日からそういう行動をしなければいけない、というように指示されて果たしてうれしいでしょうか。人は、自発的に考えて、自分自身の内側からアイデアがインスピレーションのように沸いてきたとき、はじめて、納得して行動するきわめて感情的な生き物です。
相談者が、自分で考えて、もしかしたらこうではないか、というように、自分で解答を発見するようにしなければ心理カウンセラーではありません。ですから、心理カウンセラーには、質問する能力が重要です。あの心理カウンセラーに会って、質問されて、どんどんしゃべっていくうちに、自然にやるべきことが整理されて見えてきた、これまでできないと思っていたことが、できるかもしれないという自信がわいてきたというのが、もっとも良い方法です。つまり、相手の自己解決能力を引き出すことです。
では、質問する能力とは、何でしょうか。話上手な人は、質問力がない場合が多いものです。質問する能力で最も重要なものは、聞く態度です。聞くことが楽しいと思える能力です。相手の話しを聞いて同調してあげる能力です。同調してあげると話す側は気持ちが良くなってきて、思っていること隠していることを全て話してきます。配偶者さえも知らないようなことを話してくるようにならないと心理カウンセラーという仕事は務まりません。
具体的には、次のようなことを、勝手にしゃべってくれる質問力が必要です。
・生まれた地域はどこか?
・父親はどんな人でどんな仕事をしていたのか?
・母親はどんな人でどんな仕事をしていたのか?
・子供時代で、楽しかったことは何なのか?
・子供時代で、苦しかったことは何なのか?
・好きな勉強は何だったのか?
・嫌いな勉強は何だったのか?
・どんな友人がいるのか?
・どんな異性が好きなのか?
・今まで交際してきた異性はどんな人だったのか?
・異性への不満はないのか?
・今の仕事は楽しいのか?人間関係は?
・欲しいものは、お金か、名誉か、快楽か、異性か、友人か、社会との関わりか?
・子供がいる場合は、どんな子供なのか?
・将来何をしたいのか?
最初に会ってから40分後に、これらのことがなんとなく理解できている必要があります。なんとなく理解できたら、心理カウンセラーは仮説を立てて、本質を探っていく作業に入っていきます。仮説を立てないと、本質を探る質問ができません。たとえば、どうしても男性に体を触られるのが嫌な40才の女性が相談者だったとします。問題の根本は、子供の頃にあるかもしれない。しつけの厳しかった母親との関係が今も影響しているかもしれないというふうに仮説を立てます。母親の愛情が欲しいという欲求が、自分を愛してくれる女性が欲しいという欲求につながっていると仮説をたてるわけです。そうすると、質問の内容は、母親との関係にしぼりこんでいくわけです。質問をしぼりこんでいくと、相談者もだんたんと問題の根本を自分で発見するようになっていきます。母親の愛情をいまだに欲しがっている自分を発見するわけです。
問題が正しく定義できたら、その時点で、心理カウンセラーの仕事の70%は完了です。ほとんどの場合は、相談者は自分で自分の心を浄化する能力をもっていて、その浄化能力が発動開始します。心理カウンセラーは、相談者の話しを聞いたあと、その本質をワンメッセージで表現できなければなりません。「つまり、お母さん欲しい欲しい病」ということね。という具合にです。一行で表現できなければそれは本質ではありません。心理カウンセラーが最後にやる仕事は、相談者のあるべき姿、ビジョンを描いてあげることです。問題の根元が発見できれば、これは非常にやさしい作業です。
目次
はじめに 2
■心理カウンセラーが向かない人 7
■心理カウンセラーと占い師は違う 9
■心理カウンセラーのレベル 10
■人に教えるということ 13
■占いは統計学か? 14
■未来を予知したい 15
■本当になりたいもの 16
■自分の欲望に気がつかない人 17
■計画を邪魔するものは心配という邪心 19
■他人が得して自分が損することはない 20
■ある一定の期間に収入を得たいという欲望 21
■人をタイプに分けると失敗する 22
■アマチュア占い研究家が開運できる確率 23基礎編 33
■紫微斗数推命の特徴 34
■紫微斗数命盤のフレームワーク 43
■高い学歴を持つ紫微星だが、福徳宮に支配されてしまうと 74
■巨門の人は、おしゃべりで酒飲み 80
■太陽星を命宮に持つ女性はキャリア指向 82
■育った環境が大きく影響する天相星 84
■優しい男と思って結婚したが、姑から牛乳をかけられた 88
■最強無敵の命盤 92紫微星の象意 99
天機星の象意 133
太陽星の象意 159
武曲星の象意 187
天同星の象意 217
廉貞星の象意 243天府星の象意 275
太陰星の象意 289
貪狼星の象意 301
巨門星の象意 313
天相星の象意 325
天梁星の象意 337
七殺星の象意 349
破軍星の象意 361
副星の象意 373
星の物語 383
禅問答集 415
■運命学の系譜 416
■占いは当ててはいけない 416
■交渉ごとは勝っても負けてもいけない 417
■神様が我々を操っている 417
■無死の知らせ 418
■銀座には行くな 418
■日本の不幸 418
■国を愛する政治家の姿 419
■筋金入りとは 419
■太平洋戦争は日本が仕掛けた戦争にあらず 420
■日露戦争は予防のため 420
■能力主義の欠点 421
■年功序列型は間違いか 421
■経営者の義務 422
■経営者の器以上には会社は大きくならない 422
■人の上に立つ喜び 423
■これからの時代は衆議独裁体制 423
■参謀 424
■会社と会社の信用 424
■捨てることの困難さ 425
■国体とは 425
■理想の社会主義 426
■母の役目 426
■指導者としての三種の神器 427
■欧米の経営 427
■楠木正成の旗印 427
■哲学と宗教の違い 428
■唯物論と唯心論 428
■発展 428
■計画 429
■プロの戦いは技量では決まらない 429
■死んだあと 430
■説得の四条件 430
■日清戦争が起こった理由 430
■日露戦争が起こった理由 431
■日韓併合は李王朝の申し出だった 431
■日本の神 432あとがき 435
■スピリチュアル的な解釈への飛躍 436
■星の進化 440
■占い大学構想 442フォーチュンソフト認定占いスクールの紹介 447
本の中の事例〜このように図解が沢山はいっていて、理解しやすくなっています〜
■ちょっとした能力診断の事例
さて、今回は心理カウンセラーの紅竜さんとの共同著作ですが、
きっかけは、2008年の3月頃、紅竜さんが、実際の現場で
紫微斗数推命を使っていくうちに、面白い法則ことを発見した
ことです。当社の代表の天野がそれを聞いて「本にしてみるか」
ということで原稿書きが始まりました。面白い法則とはフレーム
ワークの考え方ですが、今回は、それの解説はせず、紅竜さんの
能力について診断をしてみます。実は、紅竜さんの財帛宮(商売の宮)には文昌星(著作の星)が
はいっているので、取引きが始まった4年前から、将来は本を書
ける人だと代表の天野は予知していたそうです。
それで、当社の携帯電話の占いコンテンツの原稿なども紅竜さん
に3年間書いてもらったのです。紅竜さんは体育専門高校卒業後、
実業団でバスケットボールの選手で「ドリブルの魔女」といわれた
人で、スポーツには自信があっても机の上の仕事はまったく自信が
ありませんでしたが、数千枚の原稿を書いていくうちに、自信がつ
いてきたようです。量をこなすことがプロの第一歩という見本です。そしてようやく今回の処女作となったわけです。占いを使って
「財帛宮に文昌星があるので、本を書く才能がありますね」と言う
のは簡単ですが、それを確信して訓練を積み、文昌星の才能が開花
するまで育てないと、「占いは当たっていない」となってしまいます。また、紅竜さんの奴僕宮には天機星が入っていますが、紅竜さんの
お弟子さんには、直感的で宗教的な人が多いのでこれも、今となっ
ては当たっているといえますが、4年前だと「占いは当たっていない」
となってしまいます。今の現状を当てるのではなく、あるべき自分の姿を当てるために
占いを使うというのが、当社の基本方針ですが、それを4年かけて
実際に検証することができました。
重要なのは、占いで示される自分のあるべき姿、ビジョンを確信す
ることです。当たったとか当たらないで感情が左右されるべきでは
ありません。ビジョンを確信できる人は、必ず開運していきます。
■心霊研究にも使える
心霊研究というと日本では、科学的でないとか、こわいとか
インチキくさいといった雰囲気がありますが、伝統のある西洋
の大学では百年以上の歴史をもつ講座もあり、アカデミックな
学問として認識されています。
何事も事実から知性を働かせる西洋の民族性と何事も感情から
考える日本民族の違いが、こういうところにも現れます。
さて、西洋では守護霊のことをマスターといいますが、厳密には
その人の永遠の魂を守るのがマスター1人で、マスターのスタッフ
としてその家来のような守護霊が必要に応じてついたり離れたり
するのです。マスターはその人にとっては神のように感じる存在
かもしれませんが、どういう存在なのかを知る術はありません。しかし、家来の守護霊レベルであれば、紫微斗数推命でも推測
することができます。四柱推命では、こういう思考はできません。で、実際にはその家来の守護霊が多い人は、多くの部下を使う
管理職や経営者としての器がでてきます。守護霊の少ない人は
多くの部下をもつとストレスになります。紫微斗数推命で命宮にどんな星が入っているのか?
もし、部下を沢山もっていた天梁星や破軍星がはいっていれば
その人は部下を多くもってもストレスになりません。
(破軍星は諸葛孔明の守護霊だったとも三国志には記載があります)ところが紫微星が単独で入っていると高貴ではありますが、部下
をもつことがストレスになります。1人ではなにもできない周という
国の王子が紫微星のモデルですから。こんなふうに、紫微斗数推命は星のもとになった古代中国の歴史上
の人物がいるのでその生き様を知ることで、自分の守護霊の性質を
知ることができるのです。
■日本の神は自力開運を認め、キリスト教的神は他力開運のみを認める。
イザナギは神世七代の最後にイザナミとともに生まれ、国産み・神産みにおいて
イザナミとの間に日本国土を形づくる多数の子を儲けました。イザナミが、火の
神であるカグツチを産んだために陰部に火傷を負って亡くなると、イザナミに逢
いたい気持ちを捨てきれず、黄泉国まで逢いに行ったのですが、そこで決して覗
いてはいけないというイザナミとの約束を破って見てしまったのは、腐敗してウ
ジにたかられ、雷(いかづち)に囲まれたイザナミの姿でした。その姿を恐れて
イザナギは逃げ出しました。
黄泉国と地上との境である黄泉比良坂(よもつひらさか)の地上側出口を大岩で
塞ぎ、イザナミと離縁しました。その後、イザナギが黄泉国のケガレを落とすた
めに「筑紫の日向の小戸の橘の檍原」で禊を行うと様々な神が生まれ、最後にア
マテラス・ツクヨミ・スサノオの三貴子が生まれました。つまり、男神であるイザナギが死んだ妻への愛着の執着を起こされて黄泉の国に
行ったが汚いところにいったものだと後悔して禊をしたわけです。以上が日本神話ですが、ここに重要なことが隠されています。
イザナギは、本来汚れていない男神だから汚れに気がついたのです。そして禊を
行い愛情を脱出した結果、愛情の世界を失わずに愛情を脱することになったので
す。愛情そのものに汚れはなく、【執着】が汚れになるという教えです。愛情を
解脱してみれば、汚れであると思われた愛情の念はそのまま神の心だったわけで
す。つまり、人間ももともと汚れがなく、汚れていても再出発すれば元の清い状態に
いつでも戻れるという大らかさがあります。子供の頃に不幸な家庭環境で育って
しまった人でも、元の状態に戻れる道があるということを示しており、自力開運
の可能性をどこまでも信じています。いっぽうで西洋のキリスト教はこうではありません。人間は生まれながらに罪人
でそれは変えられません。そして、神はずっと継続して罪のない完璧な存在です。
こういう教えでは、人間に希望がありません。どうせ自分はダメな人間なんだと
いう自虐的な教えですから、救世主に救ってもらうしか道がないわけです。完全
に他力本願の教えです。自力開運をしたいのであれば、現在のキリスト教的神は
捨てるべきでしょう。(もともとのキリストが説いた教えは、理想実現のため
なら死を覚悟せよというまことに潔いもので、他力本願的な教えはありません)また、どうせ自分はダメな人間なんだという自虐的な気持ちになった瞬間から
神の神はその人を導くことができなくなるということを知って欲しいと思います。
どうせ自分にはできないという心情には悪霊が憑依します。悪霊自身がどうせ
自分はダメな人間なんだという恨みと妬みの塊の心情ですから同期するわけです。紫微斗数推命の元になっている封神演義という神話も、登場人物が星になると
いう物語ですが、お金に執着する神もいれば、欲望だらけの神もいたり、軍人
の神もいます。どれがいいとか悪いではなく、すべて神の一面であるという
教えが、紫微斗数推命の見えざる教えです。
■紫微斗数推命の元になっている封神演義でわかること
封神演義とは、古代中国の堕落した国家 殷という国を、弱小国家
の 周という国が、国民を救うために滅ぼす神話です。この物語を知
るとどういう国家が侵略されうのかが分かります。国のトップが自分
の自己中心的な欲望になっているとき。その国の官僚がトップに忠誠
を誓うふりをして、実は自分達の権力と利益を追いかけるだけになっ
ているとき。そういう国は滅亡してもいいと大衆が思っているとき。
この3つの条件がそろえば、どんな強大な国家でもあっという間に崩
壊します。たとえ他国から侵略されたようにみえても、すでに内部から
崩壊しているわけです。最近では、ソ連の崩壊がそのよい事例でしょう。
北朝鮮もそのうち、そうなるでしょう。
いっぽうで、わが国はどうか?東京大学を卒業した人が今は国家公務員
上級の試験に合格しても官僚にならないで民間に行くそうです。生活の
保障があって天下りを繰り返しながら稼げる上級官僚にならず、あえて
リスクのある民間に流れるというのは、非常に健全な精神を若者が持っ
ていることの証明です。
国のトップが真に国のために働き、官僚がトップに従うとき、たとえ弱小
国家であったとしても、他国から侵略されたとしても、国が崩壊すること
はありません。
世界金融のメルトダウンが始まり、金力を背景にした政治も変わりつつあ
ります。時代が大きくかわるとき、これまでのような偏差値エリートは
使い物にならなくなります。天賦の個性を磨き、魂の叫び声に素直にした
がって生きる人が必要とされる時代です。本音を隠し建前が上手な人が
世の中をうまく渡っていける時代ではなくなりました。上手に生きるため
に運命学を使うのではなく、魂の声に従うために運命学を使って欲しいと
希望します。紫微斗数推命は、すべての星がどんな人にも入ります。王子様の紫微星も
冷酷な廉貞星も行動力のある武曲星もすべてが12の宮のどこかに入って
います。そういう観点でみると、単純にいいとか悪いといったことを言わ
ない学問です。どんな人も高貴な部分はどこかにあり、どんな人も冷酷な
部分がどこかにあり、どんな人も行動的な部分がどこかにあるということ
を示してくれる穏やかな学問です。