■占術を使って政治家を研究する（毎日の生活で活かせる学問の事例）

　占術を使って、話題になっている政治家を鑑定してみましょう。目的は、占術の使い方の事例の紹介と、何のために占術を使うのか？ということを皆さんに知って欲しいからです。運をつかむには、自分のもって生まれた天賦の個性と能力を知ることが一番重要なんですね。これを知れば、自然に自分の足らない性格や能力が見えてくるようになり、人を大切に思う気持ちが育ってくるものなんです。そういう意識をもって生活をしていると、不思議なことに、自分にもっとも必要なパートナーが現れてくるんですよ。その人は、神様が出会わせてくれた人かもしれないのだから、大切にしないといけないんだね。もし、あなたがこれから会社を退職して事業などをやろうとしている場合は、自分の天賦の能力の分野で徹底してやることなんです。得意でない能力を使う分野には手を出してはいけません。頭を下げて得意な人の力を借りましょう。実際、経営が苦しくなっている企業の経営者は、天賦の能力ではない不得意な分野で懸命に汗を流していることが多いのです。

　

■小泉総理を鑑定する

　古代中国では、辛（かのと）が３つ並ぶ「三比の命」として知られている命式だというんだね。特徴は「断固やる！」「○○をつぶしてでも断固やる！」という強さがあるということ。さらには、辛は、職人気質のこだわりがあるものですから、自分の意見をなかなか変えないという長所と欠点があるんだね。でも、「具体的には、どうやって断固やるの？」と質問すると「○○に検討するように指示したから聞いてくれ」というように、周囲とのバランスをとり、現実世界にあわせながら具体的な戦略を練って、計画をしゅくしゅくと実行するのは苦手だというんだね。「三比の命」特有の「いけいけＧＯＧＯ！」だけだと、現実問題として物事が進んでいかないんだね。だから、抽象的な政策の方針は打ち出せても、具体的な立案には向いていないんだね。郵政省の民営化の議論を聞いた皆さんなら、もう分かるでしょう。具体的な立案の能力がないということは、知恵のある、戦略を絵にかけるブレインが必要だということになるんだね。ブレインと一体となったときには、「三比の命」の人は、最大のパワーを発揮し、大きな仕事ができるんだね。じゃあ誰がブレインとなりうるのか？　実は、占術的な観点からいうと、もう辞めてしまったんだけど加藤紘一がそうだったんだよ。加藤紘一は、財と官が並ぶ「財官双美格」という命式で、『人に合わせながら、人を動かす』という能力のバランスは最高なんだ。世の中の動向を知り、根回しもでき、裏の裏をかいて、計画的にものごとを遂行しながらも、決してことを荒立てることはしない、そんな能力があったんですね。能力のバランスが良いから、ちょっとしたスキャンダルでも、傷ついて、辞表を出してしまったんだ。善良な人だったんだよ。スキャンダルになることをやりながらも、それを起こさない人が、一番怖くて悪い人かもしれないね。次は、スキャンダルを起こしたがもみ消すか、知らぬ振りでごまかしつづける人、一番善良なのは、加藤紘一のようにスキャンダル発生後すぐに、辞職する人なんだね。皆さんは、占術に関心をもつ以上、こういった観点から政治にも関心をもって欲しいと思うんだね。ひょっとしなら、メデイアから流される映像だけで物事の善悪を判断してしまい、日本にとって重要な人の政治生命を奪っているかもしれないというんだね。メデイアの情報をそのまま信じているようでは、ホントウの真実を知る目は育たないし、会社を設立しても失敗しやすいということになるんだね。実際、経営が破綻しかかった経営者は、その原因を必ず「不景気になったから・・　バブルに乗せられた・・」

■もし加藤の乱を勇気をもってやっていたら？

　加藤紘一が起こしそうになった「加藤の乱」わたくしは、これは最後までやるべきだったと思う。少なくとも能力のバランスが取れている「財官双美格」の人には、必ず理性的で現実的で、しかも日本を良くしようとホンキで思っている人達が寄ってくるようになっていたに違いないんだね。そして、その集団が、現在の小泉総理を支えるべきだった。加藤紘一は、最後の最後で、自分の壁を乗り越えることができなかった。「財官双美格」の人は、能力のバランスが良いだけに無茶ができないという弱さがあるんだね。しかし、天運は加藤紘一にそれを期待したと思うんだね。天賦の才能である「財官双美格」をいったんは否定し、国家のために無茶を承知でやる！そんなときだったのかもしれないんだ。だけど、腹をもってやることができなかったんだ。その時点で天運は離れていってしまった。そのあと、どうなったかは、皆さんの知るところだと思います。

■話題の鈴木宗男さんを鑑定する

　　たくさんの話題を提供してくれた鈴木宗男さんですが、メデイアから流れてくる情報と、占術で鑑定した結果とでは随分違うということをいわざるを得ません。まず、日主が、乙（きのと）ですから、風が吹けばゆらゆらのゆれるような草花のような人なんですね。つまり、決して独善的ではありませんし、周囲の目を無視してまで強引に物事を進めていくようなタイプではありません。むしろ、周囲の評価を気にしながら、あるいは気配りをしながら慎重にものごとを進めていくようなタイプです。そして月柱の天干が「印」の星ですから、知恵とアイデアとユニークな企画で人気を得ていく人気商売だといえます。自分の生まれ育った地域などで、抜群の人気を勝ち得ていったのも、この「印」星の才能ではないかと思うのです。「印」星の欠点は、現実問題の処理能力が甘いということです。すなわち毎日の現金の収支を管理し、お金の使い方をキチンと計画し、規律をただした仕事が不得意ということなんですね。収賄の容疑で逮捕されたといっても、実際は、数百万円程度の容疑でしょう。この程度のお金で、お縄になるということ自体が、現実のお金の管理能力がなかったということを物語っていますね。しかし、鈴木宗男さんを利用して、その何十倍もの利益を得た企業が実際にはあるので、ある意味「印」星の人気商売の宿命ともいえるかもしれませんね。鈴木宗男さんの本質を知るには、実は西洋占星学で占った方がズバリくるものがあります。太陽系の惑星の中で一番強く鈴木宗男さんを支配しているのは、海王星（ＮＥＰＴＵＮＥ）なんです。つまり、夢想・直感・理想主義をつかさどり、慈善・奉仕・自己犠牲の精神に富む人なんです。海王星の欠点は、このように、精神世界の星ですから、「美しい幻」のようなもので、手にとって見ることは出来ない夢を与えてくれますが、物質的分野では力を持たないということなんです。ひょっとしたら、本人も、政治家としてスタートした頃は、お金とか、物質といったことには関与したくなかったのかもしれませんね。純粋に、自分の夢や理想を日本のために実現したかったのかもしれません。しかし、現実の政治の世界では、お金と物質が渦巻く世界ですから、それに翻弄されてしまったのかもしれません。自分の不得意なお金と欲望が渦巻く物質世界に足を踏み込みすぎたのかもしれませんね。できれば、今後は、持って生まれた個性と才能を良い方面で活かして頂きたいと思っています。

■田中真紀子さんを鑑定する

　国民の圧倒的な人気を誇る田中真紀子さんですが、この人もメデイアから流れてくる情報と占術で見た場合の結果が随分違っているのです。古代中国では、壬・癸（みずのえ・みずのと）が３つ並ぶ「三比の命」として知られている命式だというんだね。特徴は人のいうことに耳を傾けず「断固やる」という小泉総理と同じような命式なんだね。違いは、小泉総理が「辛」（かのと）と職人気質的なこだわりが３つ並んでいるということに対し、田中真紀子さんは、「壬癸壬」というように、戦略的頭脳と勝負という意味の水気が３つ並んでいるということなんですね。つまり、勝ち負けにこだわり、智謀知略に走りすぎる傾向があるということなんですね。ですから、人と人の和を大切にしなければいけないという気持ちを持つことができない性質なんです。むしろ、自分の目標達成のためには、人を犠牲にし、だまし討ちするようなことも平気でやってしまう残忍さを内に秘めていると考えた方が良いようです。こういう点をキチンをおさえてから、メデイアから流れてくる映像などを詳しく観察していくと、今まで見えなかったことも見えてくるようになるんだね。さらに、田中真紀子さんを西洋占星学で占うと、もっと明確になることがあります。太陽系の惑星の中で一番強く田中真紀子さんを支配しているのは、土星（ＳＡＴＵＲＮ）なんです。土星は、制限・束縛・困難・不運をつかさどる惑星で、関係するすべての事柄に長期の忍耐と努力が要求される星です。すなわち、どうしても孤独になりやすく、不満の多い人生になりがちで、それを忍耐していく人生となってしまいます。その土星からの試練を超えたときに、大きく花開く場合があるのも土星の特徴なんですね。田中真紀子さんは、敵を多く作っていますが、孤軍奮闘で政治家を終える意思があるのであれば、それも良いかもしれません。しかし、もし将来の日本を変えるような大きな仕事をしたいと思うのであれば、組織の運営に必要なバランス能力があって、根回しが得意で、派閥の調整もやっていけるような人とうまく和する性格に自分を自己改造していく必要がありそうです。