奇門遁甲方式の家相盤

門向(門の向き十二方位)と屋向(玄関の向き八方位)から、家相盤を出す方法です。
最も、詳細な盤ですが、最も優れているとは限りません。
門と玄関というのは、家の最重要な部分ですから、それを重視するという思想があります。
したがって、各部屋の吉凶を見るというよりは、門と玄関を決めるために使うというのが主な目的です。

 

1.地盤の作成

局数の数位に九宮の戊をおいて九干順(戊・己・庚・辛・壬・癸・丁・丙・乙)に配置します。
この配置の順番は、後天定位の順番です。
2009年だと八局になりますので、八白の定位置の「艮」の位置に、戊がきます。
だからといって、「艮」の位置に、戊がないと盤がおかしいという理解はいけません。
のちに、解説するように、甲に変化する方位があるからです。


旬首六儀:門向の支(陽支)に甲をつけて旬首にします。

門向が子と丑の場合は、甲子で(戊)が旬首になります。
門向が戌と卯の場合は、甲戌で(己)が旬首になります。
門向が申と巳の場合は、甲申で(庚)が旬首になります。
門向が午と未の場合は、甲午で(辛)が旬首になります。
門向が辰と酉の場合は、甲辰で(壬)が旬首になります。
門向が寅と亥の場合は、甲寅で(癸)が旬首になります。

 

2.天盤の作成

天盤は、旬首の干を用干の上において天盤を順に配置します。

用干:屋向の位置にある地盤干を用干とします。
旬首と対比させて用干の支も出す。十干と同じだけずらす。


たとえば、屋向が「坤」の場合、地盤に「辛」があります。
旬首が戊。
辛が用干になり、旬首の戊と対比させます。
辛、壬、癸、甲、乙、丙、丁、戊、とつのずれがあります。
子から、7つずらすと、子、丑、寅、卯、辰、巳、午、未、で未となります。

甲子は、辛未の干支になります。
この干支は、九星の配置で使います。

さて、地盤の「辛」と門向の位置の「甲」とのずれは右回転でつです。
すべて、地盤を、右回転で4つづらしたものが、天盤となります。

 

 

3.九星の作成

干支が決まれば、九星の配置が自動的に決まります。
配置の順番は、
天蓬、天内、天冲、天輔、天禽、天心、天柱、天任、天英となります。


4.八門の作成

干支が決まれば、八門の配置が自動的に決まります。
配置の順番は、
休門、生門、傷門、杜門、景門、死門、驚門、開門となります。


5.九宮の作成

局数が決まれば、自動的に決まります。


6.八神の作成

干支が決まれば、干をみて、八神の配置が自動的に時計周りで決まります。
配置の順番は、
直府、縢蛇、太陰、六合、匂陳、朱雀、九地、九天となります。

 


7.吉凶の診断

天盤と地盤でほとんど決まります。その他の星は、補助程度にみます。
つまり、十干と十干の相互関係で決まります。この技法は、姓名学の天格と人格または、人格と地格の関係と同じです。
たとえば、天盤が丙で、地盤が癸の場合は、凶です。なぜならば、暗雲によって太陽が隠されるように、自分に対し悪いことをする人が発生します。また、天盤が乙で地盤が壬の場合は、吉で、湖に水蓮が咲くように、男性は美しく出世し、女性は玉の輿にのります。
このように、十干同士の診断技法は、四柱推命の十干推命、姓名判断の五行診断技法と同じです。

8.星の意味


甲(きのえ)
出発・起源・出世・発展・樹木・木材

乙(きのと)
安定・きれいな草花

丙(ひのえ)
財を得る・強引・潔く潔白・太陽

丁(ひのと)
物事の判断力・真偽の区別・丁寧で温和・炎

戊(つちのえ)
要領が良い・信用・育成・発展・岩石

己(つちのと)
魅力・情愛・忍耐力・順応性・田園の土

庚(かのえ)
健康・剛健・急進的・斧・刃物

辛(かのと)
道を究める・宝石・ガラス

壬(みずのえ)
戦いで勝利・勝負・湖・川

癸(みずのと)
現状維持・安定・停止・中断・雨露

              
■九星

天蓬(てんほう)
頭が切れ、何事に対しても適切に対応できる。短所:不安定・軽薄・色情

天内(てんない)
思慮深く、謙虚で間違いのない堅い動きができる。短所:疑い深い・愚痴

天冲(てんちゅう)
勤勉に働き、出世、福をもたらし、短所はありません。

天輔(てんほ)
文学、学術に優れ、優雅で落ち着きがある。短所:世間知らずでこせこせする

天禽(てんきん)
意気盛んで、古き体制を捨て新しいことをやる。短所:激烈・節操なく暴走

天心(てんしん)
質実剛健で、勇気があり、正義感強く財を司る。短所:無分別・強引・危険

天柱(てんちゅう)
仁義を尊び、勇猛で正義のために命をかける。短所:狡猾・狂暴・自暴自棄

天任(てんにん)
円満で平和主義で慎重で人を援助する。短所:ずるがしこく人を落とし入れる

天英(てんえい)
心正しく、責任感が強く、世の中に精一杯尽くす。短所:無責任・拝金主義

                 

■ 八門

休門(きゅうもん)
休息に入り次の活動への準備する時期。機知・楽観

生門(せいもん)
生気がみなぎる時期。積極的・気まぐれ

傷門(しょうもん)
朝の慌ただしい時期。粗野・暴走的・怒り

杜門(ともん)
仕事が起動に乗る前の時期。非積極的・優柔不断・疑惑的

景門(けいもん)
活発に活動する時期。正直・情熱・虚栄

死門(しもん)
活動が低下しつつある時期。堅実・頑固・停止・現状維持

驚門(きょうもん)
無理に活動しようとする時期。負けず嫌い・虚偽・無理強い

開門(かいもん)
心身ともに開放される時期。穏健・威厳・慰安                


■九宮


一白(いっぱく)
冷静沈着・知能・浪費・性欲・激動の人生

二黒(じこく)
従順・柔和・不十分・防御的・警戒・消極

三碧(さんぺき)
急激・怒り・ケンカ・口論・自分勝手・独走

四緑(しろく)
温和・不定・信用・道徳

五黄(ごおう)
陰険・残忍・凶悪・支配・闘争・陰謀

六白(ろっぱく)
質実剛健・武勇・果敢・迷いがない

七赤(しちせき)
二枚舌・享楽・積極的・行動の挫折

八白(はっぱく)反逆・停滞・動揺・活動・転落

九紫(きゅうし)
聡明・熱心・華美・演出・発明・発見・創造

                
■八神

直符(ちょくふ)
気品・育成と発育・凶事があっても滅殺・神仏

縢蛇(とうだ)
偽り・不正・疑い

太陰(たいいん)
正直・慈愛・陰となって人を助ける・清潔

六合(りくごう)
和平・平和・善良・男女の出会い

勾陳(こうちん)
猛烈・権力・訴訟・交通事故

朱雀(すじゃく)
聡明・よこしまな考え・陰謀・悪事

九地(きゅうち)
優雅・柔和・謙虚・従順

九天(きゅうてん)
公平・希望・願望成就