色々な三元


 三元という考え方は、ある統合体は3つの構成要素から成りなって初めて安定するといったようにも理解できます。例えば、人間の成長過程は、幼年〜中年〜晩年、家庭は、父〜母〜子、会社は、社長〜管理職〜社員、学校は、校長〜教師〜生徒、野球は投手〜保守〜打者または監督〜審判〜選手、万物は、動物〜植物〜鉱物、物質は気体〜液体〜固体、人間は頭〜胴〜手足、政治は立法〜行政〜司法、徳は真〜美〜善といったようになります。

この三元的な考えは、他に「生・旺・墓」の三元、「中庸・過・不及」の三元があります。
「生・旺・墓」は物事が生まれ、そして盛んになり頂点を極め、衰退して消滅していくというエネルギーの3状態を意味しています。

季節で言うと、
・万物が育つ「生」は、1月〜2月〜3月〜4月が相当し上元といいます。
・万物が勢いを増す「旺」は、5月〜6月〜7月〜8月が相当し中元といいます。
・万物が収斂する「墓」は、9月〜10月〜11月〜12月が相当し下元といいます。

・水気を対象にこの三元を言うと、
11月が水の「生」12月が水の「旺」1月が水の「墓」となります。
・木気を対象にこの三元を言うと、
2月が木の「生」3月が木の「旺」4月が木の「墓」となります。
・火気を対象にこの三元を言うと、
5月が火の「生」6月が火の「旺」7月が火の「墓」となります。
・金気を対象にこの三元を言うと、
8月が金の「生」9月が金の「旺」10月が金の「墓」となります。

以上をまとめると下のようになります。


亥月 11月  水性の生
子月 12月  水性の旺
丑月  1月   水性の墓


寅月 2月  木性の生 
卯月 3月  木性の旺
辰月 4月  木性の墓


巳月 5月  火性の生
午月 6月  火性の旺
未月 7月  火性の墓


申月 8月  金性の生
酉月 9月  金性の旺
戌月 10月   金性の墓

ここで、四柱推命の十二運などに詳しい方は、四柱推命の三合会局と異なることに気が付かれた方もいると思います。この四柱推命の三合会局は、1月から12月までの十二支をさらに3分割(余気・中気・正気)し、36分割します。その36分割の中気だけに注目して五行の状態を計測したものです。つまり、

・木局は11月で生、3月で旺、7月で墓となります。
・火局は2月で生、6月で旺、10月で墓となります。
・金局は5月で生、9月で旺、1月で墓となります。
・水局は8月で生、12月で旺、4月で墓となります。

しかし、この考え方は、実は西洋占星学のデカントという思想が中国に入って、形を変えたものであり、姓名学では使いません。


一方で「中庸・過・不及」は、量的なバランスを言うことが多いようです。四柱推命などでは、五行のバランスが取れているのを中庸の命式といい、木性が強い場合は木性が大過しているといった言い方をします。