通変星
- 1種の虚星であり他の東洋星占術の虚星と異なり符号化された星です。
通変星には十種類があります。
比肩、劫財(敗財)、食神、傷官、偏財、正財、偏官(七殺)、正官、
偏印(倒食)、印綬
- 天干同士の強弱関係を符号化したものであるので、この通変星自体で吉凶を論ずることはありません。
よく傷官だから凶星という言い方をしますが、それぞれの星のバランスで吉凶を論ずることが正しい看命の仕方です。
傷官が凶星と言われるのは、その作用の力が大きいためです。
つまり、傷官は通変星の中で最もその作用が大きい星と理解して下さい。
- 日干を強める「比肩」が吉で、日干を弱める「偏官」が凶といった言い方も誤りです。
(例)
命式全体を見て、日干が旺じていれば日干を弱める「偏官」は吉と判断します。
また、これ以上日干を強める「比肩」は凶と判断をするわけです。
比肩、劫財
- 日干と同じ五行で日干を強めます。
- 財(正財、偏財)を破り財を弱める働きをします。
A)日干と他干が同じ五行で同じ陰と陰、陽と陽の場合は「比肩」
- 日干―他干
- 甲 ー 甲
- 乙 ー 乙
- 丙 ー 丙
- 丁 ー 丁
- 戊 ー 戊
- 己 ー 己
- 庚 ー 庚
- 辛 ー 辛
- 壬 ー 壬
- 癸 ー 癸
*天干の組み合わせをみて自然と通変星が比肩と出てくるようになると鑑定も面白くなってきますのでなるべくなら覚えておく方が良いでしょう。
B)日干と他干が同じ五行で陰陽が異なる場合は「劫財」
- ただし日干が陽で他の干が陰の場合には劫財ではなく、敗財という言い方をします。
敗財は文字通りお金を破り何をしても財が流れていく意味があります。
- 日干―他干
- 甲 ー 乙
- 乙 ー 甲
- 丙 ー 丁
- 丁 ー 丙
- 戊 ー 己
- 己 ー 戊
- 庚 ー 辛
- 辛 ー 庚
- 壬 ー 癸
- 癸 ー 壬
食神、傷官
- 日官が漏らす作用つまり日干が弱まる作用です。
- 財を生じ財を強めます。「傷官生財格」といった命式がありますがこれは傷官が強く、組織の中で働くよりも独立して自分の腕一本で営業マンや技術屋として生きていった方が財が溜まるような命式のことを言います。
- また官殺(偏官)を剋して弱める働きがあります。
A)日干と他干を相生し陰陽が同じ場合は「食神」
- 日干―他干
- 甲 ー 丙
- 乙 ー 丁
- 丙 ー 戊
- 丁 ー 己
- 戊 ー 庚
- 己 ー 辛
- 庚 ー 壬
- 辛 ー 癸
- 壬 ー 甲
- 癸 ー 乙
B)日干と他干を相生し陰陽が異なる場合は「傷官」
- 日干―他干
- 甲 ー 丁
- 乙 ー 丙
- 丙 ー 己
- 丁 ー 戊
- 戊 ー 辛
- 己 ー 庚
- 庚 ー 癸
- 辛 ー 壬
- 壬 ー 乙
- 癸 ー 甲
正財、偏財
日干から剋すので日干が弱くなります。
食神、傷官を漏らして弱める働きがあります。
A)日干より他干を相剋し陰陽が同じ場合は「偏財」
- 日干―他干
- 甲 ー 戊
- 乙 ー 己
- 丙 ー 庚
- 丁 ー 辛
- 戊 ー 壬
- 己 ー 壬
- 庚 ー 甲
- 辛 ー 乙
- 壬 ー 丙
- 癸 ー 丁
B)日干より他干を相剋し陰陽が異なる場合は「正財」
- 日干―他干
- 甲 ー 己
- 乙 ー 戊
- 丙 ー 辛
- 丁 ー 庚
- 戊 ー 癸
- 己 ー 壬
- 庚 ー 乙
- 辛 ー 甲
- 壬 ー 丁
- 癸 ー 丙
正官、偏官
日干を剋して弱めます。
印を生じて強めます。
A)日干が他干から相剋され陰陽が同じ場合は「偏官」
- 日干―他干
- 甲 ー 庚
- 乙 ー 辛
- 丙 ー 壬
- 丁 ー 癸
- 戊 ー 甲
- 己 ー 乙
- 庚 ー 丙
- 辛 ー 丁
- 壬 ー 戊
- 癸 ー 己
B)日干が他干から相剋され陰陽が異なる場合は「正官」
- 日干―他干
- 甲 ー 辛
- 乙 ー 庚
- 丙 ー 癸
- 丁 ー 壬
- 戊 ー 乙
- 己 ー 甲
- 庚 ー 丁
- 辛 ー 丙
- 壬 ー 己
- 癸 ー 戊
印綬、偏印
日干を生じ強めます。
正官、偏官を洩らして弱めます。
食傷を剋し弱めます。
A)日干が他干から相生され陰陽が同じ場合は「偏印」
- 日干―他干
- 甲 ー 壬
- 乙 ー 癸
- 丙 ー 甲
- 丁 ー 乙
- 戊 ー 丙
- 己 ー 丁
- 庚 ー 戊
- 辛 ー 己
- 壬 ー 庚
- 癸 ー 辛
B)日干が他干から相生され陰陽が異なる場合は「印綬」
- 日干―他干
- 甲 ー 癸
- 乙 ー 壬
- 丙 ー 乙
- 丁 ー 甲
- 戊 ー 丁
- 己 ー 丙
- 庚 ー 己
- 辛 ー 戊
- 壬 ー 辛
- 癸 ー 庚