■気になる吉凶について
自分の運命は良いのか悪いのか?という質問を受けますが、四柱推命学の理論から言うと、全部悪いとか全部良いといったことはありえません。例えば、命式の悪い人は、大運に自分の欲する吉星が巡ってくるようになってますし、逆に命式の良い人は大運に自分が嫌う星が巡ってくるようになっているのです。
車に例えれば、ボデイが命式で足まわりが大運といったところですが、ベンツのボデイに軽乗用車のタイヤを入れても性能は発揮できませんし、また軽乗用車のボデイにベンツのタイヤを入れても性能は発揮できません。しかし、ボデイ(命式)が貧弱でも、足回り(大運)が極めて良いために、異常に発展し天下人になるような人も存在します。
従って、天から与えられた自分の才能や能力を正しく知り、長所をさらに伸ばし、欠点は努力で補うといった生き方をすることが重要なのです。
例えば、“傷官”は昔から作用の強い凶星として扱われてきており、女性がこの星を持つと“夫殺し”とか“後家相”とか“行かず後家”という風に言われます。
しかし先天的にこういったパンチの効いた感性や強さがあるのですから、ビジネスの世界では発展の可能性がありますし、異国の人と結婚し生涯を異国で暮らすといったこともできるのです。
筆者が知る限り、命式がまあまあで、大運もまあまあといった人は、障害なく人生を送ることができる人が多いようですが、人間の味といった面では物足りない印象を受けます。一方、命式が悪くとも、地獄を見ながら自分の性格、欠点などを矯正して来られた方は、中高年以降になると共通して人を引き付ける魅力や味わいを漂わす人が多いようです。七色に輝く虹が美しいように、人間もさまざまな色をかもし出す人が美しいと感じるのです。
また、人間の運命、才能などは生まれつき平等ではありません。 従って生まれつきのものは天賦のものとして自らの運命をまっとうするしかありません。
しかし血統的に見れば、人間は平等です。
家系学者の与那嶺先生によれば、真剣になって運命を良くしようとすれば親、子、孫の3代にわたり誠を尽くした生活をする必要があると言っておられます。
自分が人よりも運が悪いとなげくよりも、自分の子孫のために天の前に宝を積むような善行を行えば必ずその功労は子孫に伝わっていくのが家系の原則です。
善行と言っても、何も特別に難しいことを敢えて行う必要はありません。他人を憎んだり、しっとしたりせず感謝の心で生活をすること。(血気怒気はいけません)夫婦が一体となり、子供から我が父、我が母は良いと尊敬されること。人の心を傷つけないこと。
どんなに自分が正しくて相手が間違っていたとしても相手に傷を与えてはいけません。
■DNAは変化する、命式も変化する
老化、癌の発生などは、DNAが変化することによって行われます。DNAはまったく変わらないものとして勘違いしている方もいるのではないでしょうか。
命式も変化します。命式が変化するには、2通りあります。悪い方へ変化する場合と、良い方に変化する場合です。悪い方に変化しやすいのは、ある特定の思想に染まりきってしまったときです。良い方向に変化するのは、1000人に1〜2人くらいです。もって生まれた命式を完全に使い切った状態で、さらなる上を目指す目標をもったときに、神は、新しい命式を与えるようです。
現実には、生まれ持った命式以下の人生を送っている人が大半のようです。