奇門遁甲とは、方位術における最高の理論と応用ができる中国の運命学です。中国では「諸葛孔明」が戦術として使い、百戦百勝したと言われる術ですが、これも奇門遁甲のごく一部の理論だけを使ったものと推測されます。
奇門遁甲という学問体系には、大きくわけて「立向」と「座山」という分野があります。「立向」とは、自分が動いて開運を呼び起こす術で常識の範囲で理解できる術なのですが、「座山」とは自分が動かずに開運を呼び起こす術でモノを埋めたりなにやら呪術的な要素が強いものです。
しかし、この座山を応用して、家相盤をつくることができます。
奇門遁甲を始め、中国占星術は全て太陽と地球と月の運行の関係から計算される学問ですから、太陽と地球と月の相互位置によって宇宙の気が決定されると考えます。太陽も地球も月も人類の文明がどんなに進んでも、その運行を変えるようなことはできませんので、それ自体を宿命または天運と考えます。その宇宙の気にマッチした行動をすれば、同じパワーでも何倍もの効果が発揮されるという理解をして頂ければ間違いないと思います。
もう少し科学的な説明を行えば、「生物物理学の観点から言えば、人体は常に電流の伝導と電位の変化によって磁場を生じ、その磁場地球の磁場が互いに反応し合って作用している。」(台湾の陳博士)ということでしょうか。
そして重要なことは、”行動する”ということです。奇門遁甲は、より効率の良い行動をするにはいつ何をするのが良いのか?を占う学問ですので、行動せずしては何も効果がないことを理解しておいて下さい。
奇門遁甲では必ず下が北になります。
これは中国の戦争の歴史において、北の民族が南に攻めていく時に使った術ですので、盤が見やすいように自分の陣地である北が自分から見て手前に来るように考えられた学問だからです。すなわち右が西で左が東となります。
盤は八方位から構成されていて、1つの方位は下記のように6コの星から構成されています。6コ全部を均等に見ると吉凶の判断は不可能ですので、優先順位をつけて見るようにします。
つまり天盤と地盤の組み合わせで吉凶の判断の60%を行います。残り30%を九星と八門の組み合わせで判断し、残りの10%を九宮と八神で判断します。ここの星の優先順位という考え方は実占の時に大変に重要ですので良く御理解下さい。
盤は年盤 月盤 日盤 時盤 の4種類があります。
1年以上という期間の行動、たとえば、引っ越し、留学、結婚式などは、年盤を使います。
1月以上という期間の行動、たとえば、長期出張、長期旅行どは、月盤を使います。
1日以上という期間の行動、たとえば、短期の出張、旅行などは、日盤を使います。
2時間以上という期間の行動、たとえば、商談、試験、面接などは、時盤を使います。
*それぞれ、盤の作り方というのは、微妙に異なります。