あなたが、おぎゃーと生まれた時に、地球から、天球を眺めて惑星(月・太陽・金星・水星・火星・木星・土星・天王星・海王星・冥王星)の位置をホロスコープに書き込みます。
そして、その惑星と惑星の角度を計算し、アスペクト(位相)を出します。
そうすると、一番アスペクトが多い星がどれなのかが分かるのです。
その星が、あなたを一番強く支配している星となるわけです。
ですから、この支配星を知ることは、生涯にわたって、あなたに影響する気質を知ることにつながるわけです。
さらに、あなたが、これから生きていくうえで、いつも心に刻んでおかなければならない、宿命的なことや、生涯変わることのない習性を知ることができるのです。
実際の説明に入るまえに、この10惑星を別々に覚えるのではなく、まとめて覚える方法を伝授しましょう。
太陽は、命の源泉です。
人間が、生まれたあと、見るもの聞くもの全てが、新鮮な刺激としてインプットされますが、こういった知的刺激をつかさどるのが、水星です。
知的刺激を受ければ、そこからは、感動といった情緒が生まれてきますが、これが金星です。
愛という情感をつかさどり、家庭レベルになったのが、月です。
情緒が生まれてくれば、今度は、自分の欲求を実現したいという闘争心が芽生えてきますが、これが火星です。
闘争心を具体的に実現する場所は、社会ですから、社会レベルの発展が木星です。
社会とのかかわりあいは、思うとおりにはいかず、忍耐が必要ですが、これが土星です。
やがて、がむしゃらに生きてきた人生から、人生の目的や霊的自我に目覚め、覚醒しますが、これが天王星です。
霊的な感性や幻想を夢見ることもありますが、これが海王星です。
魂が最終的に目指すものは、何なのかを、意識するようになる最後の段階が、冥王星です。
このように、人間の誕生から、あの世にいくまでの、それぞれの過程と惑星を関連づけて覚えると、深い理解をすることができます。
太陽
支配星の太陽が幸運に作用すれば、若くして社会的な地位、名誉、名声、人気を得て輝かしい人生を歩むことができます。
不運に作用すれば、虚栄と虚飾に満ちた人生となり、蜃気楼を追い求めて続けます。
また、一般には、幼い頃から目立ちたがり屋であり、常に明るく生き生きとして、華やかな雰囲気を持ち、極端に虚栄心が強く、名誉や地位に恵まれやすい人生を歩むことになります。
太陽は、他の星から影響を受けないように、支配性が太陽の人は、他人には影響されず、自分から他人に対し影響を与えていくような人生になります。
しかし、そういった実行力はあるのですが、緻密に計画を立てていくことが苦手な場合が多いようです。
月
支配星の月が幸運に作用すれば、庶民的な印象を与え、多くの人達から愛され親しまれて、家庭的にも幸福な人生を歩みます。
不運に作用すれば、陰湿な気持ちになりやすく、昼間の活動が制限されそうです。
しかし、いづれの場合も、誰かに影響されやすく、感情を中心として行動し、変化が多い人生であることは間違いありません。
月というのは、自分の活動力のもととなる感情や気分などを司りますが、その感情エネルギーが、愛情になるのか、憎しみになるのか、実行になるのか、破壊になるのかは、全て月がどの星に影響を受けているかで決定されるのです。
つまり、金星の影響を受ければ、愛情や芸術に対する感情に支配され、水星の影響を受ければ、知的なものに対する感情に左右されるのです。
水星
支配星の水星が幸運に作用すれば、書くこと、聞くこと、話すこと、読むこと、すべてが人生に有効に生かされ幸せを運んできます。
不運に作用すれば、うそ、偽りが多く、裏切りと陰謀に満ちた人生となります。
しかし、いづれにしても、環境にあわせて、頭を柔軟に対応し、頭脳を中心とした人生であることには、間違いありません。
この頭脳が、穏やかに作用するのか、破壊的に作用するのかは、水星がどの星の影響を受けているのかで決定されます。
たとえは、木星の影響を受けると、学術や哲学といった能力や思考が深くなり、温和なバランスのとれた知性を生み出します。
しかし、火星の影響を受けると、どこかにかたよっていて、あることだけを専門的に知りすぎているけれども、常識的な思考ができないという破壊的で否定的な思考になってしまうのです。
また、太陽の影響を受けると、水星は、自分自身が主導権を握ることはできません。
金星
支配星の金星が幸運に作用すれば、平和で争いごとのない環境の中で成長し、家庭運、対人・交際運、恋愛・結婚に恵まれた人生となり、不運に作用すれば、快楽におぼれ、怠惰で堕落した人生となります。
しかし、いずれにしても、男女間の愛情や感情、そして芸術的なセンスに影響される生涯であることは間違いありません。
また、金星は月と同様に、女性を意味していますが、金星のほうは、未婚の自由に動き回る女性です。
月は結婚後の女性を意味し,比較的落ち着いた環境での、成熟した女性の感情を意味します。
ですから、こういった情感に左右されない惑星、たとえば、水星や天王星や土星といった惑星の人と、つきあっていくことで、心が安定していくわけです。
火星
支配星の火星が幸運に作用すれば、年若くして独立し、開拓者精神に富み、次々と新企画にチャレンジし新記録を打ち立てます。
不運に作用すれば、事件やトラブルに巻き込まれ、傷跡を残す人生となります。
しかし、いづれにしても、戦いと競争と不和などのごたごたが多い人生であることは間違いありません。
また、火星と木星はともに成功と拡大の星ともいわれますが、その実現の方法が随分異なります。
木星は、あくまでも、周囲から認められながら、組織の中で上昇していくのに対し、火星は、孤独で1人で、ファイト満々に立ち向かっていく成功を意味します。
ですから、木星がバランスのとれた穏やかな人格なのに対し、火星は極めてかたよっていますし、専門的な武者的な性格です。
木星
支配星の木星が幸運に作用すれば、おおらかで気前が良く、多方面で才能を発揮し、いくつもの事業や商売を成功に導くことができます。
不運に作用すれば、不可能な野心を抱き続け破産に追い込まれます。
いづれにしても、マイホーム主義のサラリーマンや家庭の主婦のような人生で生涯を終えることは少なく、何かを目指して拡大と成功に向かって歩んでいく人生となることは間違いありません。
同じ成功と拡大の星として、火星もありますが、火星は破壊的であるのに対し、木星は環境に配慮することができるので、周囲に寛容に受け入れられながら拡大していく穏やかさがあります。
争い事は嫌いで、人のことにも受容的で関心を持つため、自分の考えにあわなくても、興味をもっていくことができます。このバランス性が性格の平均性を作り出していくのです。
土星
支配星の土星が幸運に作用すれば、常に自分に厳しく目標を課し、一歩一歩着実に物事を成し遂げ、前人未到の記録を打ち立てますが、不運に作用すれば、苦労が多く、悩ごとが継続して発生し、働きづめの人生です。
しかし、いづれにしても、自由な精神で華々しく派手な人生を歩んでいくということはなく、常に管理された状態におかれ、苦労と忍耐がつきまとい、継続的に何かを成し遂げていく人生であることには、間違いありません。
土星は、このように制限を意味しますが、どの星の影響を受けているかで、制限の内容がまったく異なってきます。
たとえば、常に闘争的で孤立しやすい火星の影響を受けていると、土星は、火星を穏やかにし、破壊的な行動をおさえ、秩序ある行動をとりながら、自己実現をしていくことができるわけです。
また、木星の影響を受ければ、木星の楽天的で和を尊ぶ精神に、義務と忍耐を学ばせることができます。
また、水星の影響を受けると、自由な発想というよりも、組織の中で、管理されながら科学的で知的な仕事をするというように作用するのです。
ここで重要なことは、土星だけでは、忍耐だけに終わってしまう可能性が高いということです。