元々『ホロスコープ』という言葉の原意は『星の見張り番』という意味で、古代ギリシャ語からきています。当時の占星術師は、特に東の地平線を上昇していく惑星を実際に観測することが重要な任務のひとつでした。
新生児が誕生したときに、東の地平線を上昇し始める惑星は、その生まれたばかりの児の人生を象徴すると信じられたからです。
一般の西洋(欧米)占星学的解釈からすれば、上昇点(アセンダント)付近に位置していた惑星を、その人の『象 徴星』と見立てていた、ということになります。
けれども、当然のことながら新生児が誕生しても、東の地平線を上昇する惑星がないこともあります。その場合、上昇中の黄道12星座のひとつがその役割を負うことになります。
いわゆる上昇宮としての星座です。そこで、その星座宮を本来の住処としていると信じられた惑星が『象徴星』の役割を果たしたのです。
これが、一般の西洋(欧米)占星学で言われてきた『支配星』の真の意味です。
古代中国では、「天人相関説」という考え方が広く信じられていました。つまり、天空上に起こる出来事は地上の人間社会にもそのまま反映される、とする考え方で、王の政権交代さえもそれを逃れることはできない、とされていました。
基本的に占星学は洋の東西を問わず、この考えを継承しているといえます。
実際にビジネスの現場で占いを使おうと思うと、上昇星も参考にはしますが、それ以上に個々の誕生時における各惑星同士の相関(アスペクト)関係を重視し、最も強力な相関(アスペクト)数を持つ惑星を『象徴星=支配星』とみなすのです。
したがって、ギリシャ占星学のように『象徴星(上昇星)がない』ということにはならないのです。当然、『支配星』は『本人を象徴する惑星』として人生に多大な影響を及ぼすのです。
それで、結局星というのは、何でしょうか?
実際には、人のエネルギー源 そして、その方向性を意味します。
火星なら、なにをやるにしても、闘争的になります。
水星なら、なにをやるにしても、知的、戦略的、コミュニケーション的になります。
太陽なら、なにをやるにしても、迫力、行動的になります。
月なら、なにをやるにしても、穏和、おだやか、波風立てない、好き嫌いでやるようになります。
こんなふうに解釈していきます。
以上の見方は、いづれも、生まれた時刻が不明の場合でも、十分に当たる理論です。