ここでは、四柱推命を少し知っている人のために、その理解度をチェックするための質問をしたいと思います。難しい質問ではありませんので、四柱推命が初めての方でもお読み下さって構いません。なお、この質問は実際に、経験したある会社の特徴ある役員や幹部の実例をもとに作成したものであって、決して仮想的な質問ではありません。（質問１） 辛丙乙癸
卯寅卯未
このような命式の学者風の社員がいます。技術畑しか経験がないのですが、その分野ではちょっと有名な方です。さて、会社が株式公開をするというので、事業部を統括する役員に抜擢されましたが、これでうまくいくでしょうか？（回答）
結論から言いますと、うまくいきませんでした。事業部を統括する役割に求められるのはとにかく営業実績であり、数字であり、短期目標の達成度です。しかし、この方は、そういった数字や売上げ目標といったことに対し、興味が湧かないのです。役員室を抜け出して、工場の研究課に顔をしばしば出していました。ついには、営業現場から、営業前線から外して欲しいという要望があげられ、解任されました。
丙乙の印綬は、良い印綬です。また乙と癸の関係も良い干関係です。印綬と正官が並ぶと、右脳的人間と判断し、ピンとくる感性を中心に、技術の分野で生きていきたいというのは当然のことです。こういった才能の人を、利益という実績を追求せざるを得ない役員にするのは誤った人事です。
（質問２） 丙辛甲丁
申未辰酉上のような命式の営業マンがいます。一見するとアイデアが豊富で、ユニークなビジネスを考案するのが得意です。いつも、キチッとスーツを着こなしているスマートな方です。さて、この人が独特のアイデアをもって、独立して起業しましたがうまくいくでしょうか？
（回答）
結論から言いますと、最初はうまくいき、大変利益を出しましたが、そのうち、うまくいかなくなりました。さて、正財と偏官が並んでいますので、能力のバランスは上位にランクされます。そして市場を読む力が「財」ですから、マーケットにあった商品が何か？を読む能力もあります。ですから、独立してもう人よりも、うまくいきます。しかし、辛という少し繊細で神経質な干が自分で、甲という大樹が目的の財となります。つまり、無理して大財を求め過ぎて失敗するのです。創業当時は、10人以上いた社員も現在では、1,2人しかいないようです。また本人もノイローゼ気味です。これは、辛という繊細さが影響しているのでしょう。
（質問３） 庚辛丁戊
寅丑巳戌勤続２５年のベテラン社員です。給与が安く、子供も４人いて、実際に妻子を養っていくのが大変ということで、独立をしたいといっています。さて、独立するなら、どういった独立の仕方が良いのでしょうか？ またパートナーとしてはどういった能力を持った人が良いのでしょうか？
（回答）
偏官は、組織の中で、部下の管理や上司への服務を通し、実績をあげていく能力です。ですから、一匹狼で独立してもうまくはいきません。最初本人は、ラーメン屋でも何でも良いと言っていましたが、そういった能力ではありません。部下を一緒に連れて、組織という単位で独立するのが良い能力です。独立してやっていくならば、財の能力が必須ですが、この方にはありません。ですから、財の能力を持っている人をパートナーとして採用すれば良いのです。結果は、部下の中で一番財の能力がある人を一緒に連れて独立して成功しました。もちろん、仲良しグループではありませんので、口論が絶えませんが、この程度の論争をうまくまとめていくのが官の能力なのです。
（質問４） 戊甲丙丙
辰戌申申芸能プロダクションの社員です。もともとサラリーマンが嫌いです。また、コツコツとやるのが不得意で、何かと派手にやって、大財を得るのが好きです。さて、この人が、あるきっかけでお店をもって、そのお店を経営するようになりました。うまくいったでしょうか？もしうまくいったとしたら、どういったやり方でやったのでしょうか？
（回答）
結論からいうと、一応成功しています。そのやり方は、食神が２つ並んでいるこの人らしい方法です。つまり、TV局やメデイアをうまく巻き込んで、話題性を草案し、その効果で人が来るようになったのです。財務会計は、大雑把ですが、それでもうまくいっているのは、それ以上にうまくメデイアを使って名前を売ったことが良かったのでしょう。
（質問５） 癸辛壬丙
巳亥辰申
コンピュータの技術者です。この技術的には優秀な人が、その頭脳を評価されて、役員に抜擢されました。例によって株式公開の準備をするためです。これでうまくいくでしょうか？（回答）
結論を言うと、大失敗です。この人の頭の良さは数学の問題を解くような頭の良さであって、職人的な頭の良さなのです。ですから、技術部で開発をやっている時は、才能を発揮して当たり前なのです。しかし、この頭の良さは、商品戦略、営業戦略を決定しなければならない会社役員には向きません。傷官の才能は、こだわりの才能ですから、技術の分野でのみ発揮されるものです。今は、この方解雇されて苦労しています。役員をやると、部下あり、権限あり、お金あり、といった生活に慣れてしまいます。一度、高給取りの生活に慣れてしまうと、それ以下の生活には戻れないのが普通の人間です。
さて如何でしょうか？このように実際の生活のあらゆる場面で、四柱推命をお使いの方は、これらの例題に対し、何だ当たり前のことだと思われたことでしょう。そういった方は、既に基礎ができていますので、本ソフトでは少しものたらないかもしれません。この場合は、開業ライセンスを取得すれば、全ての文章を自分で変更、修正して再登録できる機能が使えますので、「自分流の診断ソフト」に仕上げていくのも良いかと思います。
また、四柱推命を利用すれば、単なる占いではなく、日常で面白い使い方ができそうだと思った方は、本ソフトを利用することで、実践的な四柱推命の学習ができることでしょう。
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