能力別ふさわしいビジネスパートナーはどんなタイプか?

 

・「人指向型」


 この人は、何事も精魂尽き果てるまで熱心にやります。度が過ぎて、予算を無視して強引にビジネスを前に進めたり、社内の規則を無視することがあります。また、人脈形成能力がある反面、他人の考えに惑わされ、自分独自の案や戦略を練ったり、人々の潜在的ニーズを探ったりする鋭敏さが足りません。

ですから、この人にふさわしい能力をもったビジネスパートナーは「納得・支配型」または「管理型」です。納得支配型の人は、メデイアの意見に左右されない直感的能力で戦略を練ることを教えてくれます。管理型の人は組織のルールを守りながら、上司をうまく説得して、自分の思惑通りに物事を進めていくコツを教えてくれるからです。

 


・「心の開放型」


 この人は、もともと心が開放されており自分の才能を発揮して認められたいという気持ちが強いのです。実際に技術畑などのエンジニアリングの世界で能力を発揮している人もいれば、同時通訳や、先端的設備の整った工場長として采配をふるっている人もいます。つまり人とはちょっと違った切れ味が特徴です。そのために人を馬鹿にしたり、キツイことを言ったりすることがあります。

ですから、この人にふさわしい能力をもったビジネスパートナーは「管理型」または「好奇心型」です。管理型は、自制することを教えてくれます。また好奇心型は一緒にいるだけで楽しくなるような雰囲気をもっているので、人から好かれるコツを教えてくれます。また、180度違った観点からの発想を教えてくれます。

 


・「納得・支配型」


 この人は、何をやるにしても市場の潜在ニーズを緻密に調査し、計画して先を考えてから戦略的に行動します。そのため、常に緊張しており、羽目をはずして思いきり笑うといったことができません。つまり、成功したと他人の目には見えても、さらに先を考えているので不安があり、人生を楽しむことが不得意なのです。

ですから、この人にふさわしい能力をもった友達は「好奇心型」です。好奇心型は、何事にも損得抜きに関心をもってしまい、それに夢中になってしまうロマンチックさがあります。すなわち、実利や損得を忘れて夢と、楽しみと、期待感とロマンを教えてくれるからです。

 


・「管理型」


 この人は、上司や先輩に管理されて、従う服務能力があります。指示されたことは真面目にコツコツとやり遂げます。上司に対する報告・連絡・相談もしっかりしており、上司から見て安心して見ていられるタイプです。しかし、あまりにも考えが堅くて、自分の得意とする分野の才能をどんどん発揮したり、自己主張をしたりすること、いわゆるオリジナリテイを打ちだすことが不得手です。

ですから、この人にふさわしい能力をもったビジネスパートナーは「心の開放型」または「人指向型」です。開放型は、自分の才能を巧妙に発揮して有名になっていく術を心得ているからです。また人指向型は、強引にビジネスを前に進める迫力とパワーがあるからです。

 


・「好奇心型」


 この人は、もともと何にでも関心があるのですが、あまり凝ることはなく次々に興味の対象が変化する才能があります。つまり、最後まで責任をもって、調査研究をしたり、商品を開発したり、営業したりということはなく、どこかいつもビジネスとしては詰めが甘いのです。また、実利にならないものにでも関心をもってしまうと、それが社会に貢献するものだと思いこんでしまう能力なのです。

ですから、この人にふさわしい能力をもったビジネスパートナーは「納得・支配型」です。納得・支配型は何をやるにしても必ず損得・実利と十分に戦略を練り、単に趣味的なものには関心を持ちません。つまり、市場性と将来性があるから関心を持つという思考パターンが好奇心型には必要なのです。

 

*注意
ここで、注意しなければならないことは、仲がよい、気が合うといった関係がビジネスパートナーとして必ずしもベストではない
ということです。
自分の持っていない能力を補佐し補う能力をもっている人がベストなパートナーです。
しかし、自分の持っていない能力を相手が持っているということは、相手の考えや行動を理解できないということと等しいのです。
ですから、自分の人間としての幅が必要になってくるわけです。

 


職業の適性は?

 

 この職業適性というのは、個性に応じて、すなわち天賦の能力に応じて人事のやり方を変えていくことが本当の人事であるということを知って頂きたいために解説しています。


 
・「人指向型」


  どんな職種であったとしても、一匹狼的な仕事では能力を発揮できません。もし一匹狼でやるのであれば、常に人や組織と接触しあたかも大勢の組織の中で仕事をするような環境を自分でつくる必要があります。営業職であれば、人脈形成能力を生かしたスタイルの営業で、決してデイスカウントショップの営業や叩き売りといったスタイルの営業ではありません。人の輪を広げてその結果が営業実績に結びつくのです。

 人脈形成能力を生かした会社経営、複数の会社や組織の調整役、政治団体、政治家、大企業に立ち向かうベンチャー企業家が適性にあっている職業です。繊細さが必要な事務仕事や経理などは向きません。

 

・「心の開放型」


 どんな職種であったとしても、鋭い感性を生かした職種でないと能力を発揮できません。当社の調査では技術や開発に携わる人が多いようです。または、整体師、こだわりの料理人、芸術家、音楽家などの芸能関係、品質管理、安全管理などの繊細さが要求される職業も多いようです。開発職と言っても、まったく新しいユニークさと斬新さが要求されるようなものは向きません。例えて言えば、自動車の燃費をあと10%改良させるにはどうしたら良いのか?を研究する職種などが向いているのです。組織の中間管理職には向きません。人を管理する位なら、自分でやった方が早いと思うからです。

 そういった意味で、特殊なノウハウをもった企業のオーナーか、会社では部下をもたない1匹狼の職人が良いのです。人を温かく育てるのは不得手です。

 

・「納得・支配型」


 マーケットの潜在ニーズを把握するのが得意です。というより生活の全てがそういった市場が求めているものは何なのか?を観察する目になっていると言って良いでしょう。ですから、技術、開発職であれば商品企画時に才能が発揮されるでしょう。目の前の実績に追われている営業マンより先を見た企画ができるはずです。ですから、社内の他の部署と意見があわないことは一番多いタイプかもしれません。営業なら相手のニーズにうまくあわせたシステム営業とか、提案型営業が無理がないでしょう。単なる物売り的な営業は向きません。

 自由な雰囲気の組織では才能発揮する可能性は高いのですが、硬直した組織では謀反を起こす可能性が大きいでしょう。起業家としては一番向いている才能をもっています。

 

・「管理型」


 会社の上司や幹部から見て使いやすいと思う才能です。つまり指示に対して正確に従い職務を遂行する折り目正しい能力があるからです。大きな組織で日常の仕事の手順が確立されている場合は、このタイプの人は生き生きと仕事ができるのです。しかし、起業まもない会社で社内のルールなどが未整備な組織の場合は、癖の強い人が多いわけですから、その中でやっていくのは難しいでしょう。この服務能力というのは、同時に、部下から見て従っていきたいと思う才能でもあります。

 部下を育て管理する職業が適性です。中間管理職、監督業、公務員や上級サラリーマンに多いタイプです。1人で独立してやるのは向きません。独立するなら部下を率いて独立しましょう。常に組織という土台があって初めて能力が発揮できます。1匹狼では失敗します。

 

・「好奇心型」


 関心のある分野の学者や研究者が適職です。教師、本の著作、塾講師など人に教える仕事も最適です。漫才やタレントなど才能と人気を生かす職業にも多いタイプです。また意外にプロの人気スポーツ選手にもこのタイプは多いのです。逆に、組織管理や財務、または冷徹さが要求される競争社会でのビジネスは不得意です。特に毎日営業の実績を詰められるような営業職種は向きません。しかし営業であっても、半分趣味の世界でできるような、特殊な輸入車ディーラーの営業などが良いでしょう。

 誰も手がけていないニュービジネスでは意外と成功することもあります。その場合でも組織が大きくなってくると、組織の管理という面では自分の手には負えなくなりますので、後継者に任せることです。

 

 

能力別の叱り方は?

もしあなたに部下がいて、しからないといけない場面に遭遇したとき、この解説が役に立ちます。

 

・「人指向型」


 同じ部署の〇〇君も、これだけ営業実績を出しているのだから、能力的には君にもできるはず。または競合他社が、△の商品を出してきたから、それ以上の商品を企画できないか。といって競争心を刺激するのが効果的です。但し、劣等感を感じさせると逆効果です。比較する対象は本人が日頃からライバル心を感じている人や会社を引き合いに出すのがベストです。

また、このタイプは人脈形成能力がありますので、とかく実利にならなくても社外にも人脈を作るのが得意ですので、こういった行動を、認めてあげることです。意外にマーケットが求めているものを読み取るセンスはないので、そこに期待をしてはいけません。

 

・「心の開放型」


 社会的な善悪と叱る理由を最初に明確にして叱ることです。このタイプは奇想天外な発想をしますので周囲が理解できないことをやったりします。しかし、これに対し感情的な叱り方はだめです。ひょっとしたら誰も気がついていないことに気づいており、それを実行しているのかもしれません。

ですから叱られるような行動をした背景にある動機までヒアリングを行いましょう。そしてその動機が善であった場合には、動機を誉め、結果の行動を具体的に細かく指示しなければなりません。動機そのものが間違っている場合には、結果の行動を叱るのではなく、動機つまり心の感じ方を叱らないと意味がありません。

 

・「納得・支配型」

 行動の背後には必ずこの人なりの理由と計画・戦略性があります。ですから、なぜそういった行動をしたかを最初にヒアリングすること。最初から感情的に叱ったり、頭ごなしに叱ると、自分の考えを理解しない上司と見なされ、4,5年先にはしっぺがえしをうけることがあります。それくらい戦略的思考ができる人なのです。

ですから、その行動の元になった考え方が会社にとって明らかに不利益であれば、考え方自体を納得するまで指導しなければなりません。行為そのものを叱ってもダメ。行動の背景の考え方が納得のいくものであれば、行動のやり方や仕事の進め方について具体的に援助してあげましょう。


・「管理型」

 会社の規則や組織の上下関係に無理無く従うことができる能力ですので、一定の枠をはずれることはないタイプです。ですからよっぽど我慢できないことがあったときにしか叱られるようなことはしないはずです。つまり、何かがこの人に起きていて、爆発寸前といったことですからその行動の原因を聞いてあげましょう。原因も聞かないで、厳しく叱りすぎると、この人は臆病になって、上司の顔色を見ながらごますりで生きていくようになります。

むしろ、この人の場合は、良く本音をぶつけてくれたと上司は誉めてあげるべきなのです。そうすると、本当の信頼関係ができて、組織がうまくまわっていくことでしょう。

 

・「好奇心型」

 何にでも関心を示し、好奇心から一時は夢中になりますが、その夢中さが実利的であるのかどうか、あるいは会社の方針にあったものかどうか?という面では、ずれている場合があります。また上司から見て妄想やウソを言っていると判断される場合でも、本人は本当にそのように信じこんでいる場合が多いものです。ですから、じっくりとその考え方の誤り、思いこみの妄想を解くような会話をして、本人の行動の背後にある考え方自体が誤りであったと自覚させることが重要です。

そうでないと何度も思いこみで失敗する可能性があります。しかし、怠け癖、怠惰な生活、仕事振りに関しては、遠慮なく厳しく頭から叱った方が良いでしょう。

 

命令の仕方は?

もしあなたに部下がいて、指示しないといけない場面に遭遇したとき、この解説が役に立ちます。

 

・「人指向型」

 一人で一匹狼的な立場で仕事をさせてはいけません。またマーケット調査など大衆の潜在ニーズを予想するような仕事もいけません。

 管理されたチームの中で同僚と競争させたり、口論したり、仲間を作ったりと、とにかく人と接触することでこのタイプの人脈形成の能力、競争能力・独立心は伸びていきます。

 実力をつけていくに従って、社内の隅々まで人脈を形成し、さらには社外にも人脈を形成し、業界の顔になるような人物になることもあります。特に、営業実績でトップになった場合には、豪華プレゼントを出すことなども競争心を刺激する意味では良いことです。しかし、実績を上げるためには手段を選ばない場合があるので要注意です。  

 

・「心の開放型」

 自分なりの意見・見方・感覚や方針があるので、それに合わせた仕事内容にしてあげること。但し、一度その方針を決定したら頻繁に変更するのではなく、最後までその方針を貫きとおす姿勢で仕事をさせましょう。それがこの人の能力の訓練になります。

 人とは違った意見や物事の見方が得意なので、あまり社則や仕事の仕方を画一的なルールで縛らない方が良でしょう。この人に、細かい仕事の仕方を指図するのは良くありません。イチローの振り子打法を育てるような懐の大きい姿勢が上司には必要です。

 鋭敏な能力が災いして毒舌になる場合も多いのですが、そういった場合は、上司がこの人を孤立させないようにうまく取り計らうことが必要です。この人のセンスを上司がうまく伸ばせば、思いがけない発展をします。  

 

・「納得・支配型」

 自分なりのマーケット価値観があります。つまり、人は何をすれば喜ぶのか?どんな商品やサービスを潜在的に欲しているのか?といったことをいつも頭で考えています。

 会社が休みで家族で旅行に行っても、またドライブや遊園地に行っても、頭の中はそういった市場の調査です。ですから、この人の意見は、それなりの積み重ねた努力や苦労や体験からきた生きた意見なのです。

 それを、上司が細かく、根拠をもっと具体的に示せとか、もっと数値で説明せよとかうるさくいうと、この人は無能な上司と判断し組織を飛び出していきます。肩書きには屈服しないタイプですので、この人の上司は権力で従わせるのではなく、愛情で主管しましょう。 

 

・「管理型」

 上司や先輩の指導が良ければ、うまく管理されながら先輩達のノウハウを素早く習得していくことでしょう。

 またこれまで培ってきた会社のノウハウでこなせる仕事があるのであれば、それを無難にこなせる能力があります。そして先輩や上司から見て管理しやすいタイプというのは、逆に管理することも上手ですから、次の段階で自分がリーダーとなって部下を指導したり管理する環境を作ってあげましょう。

 つまり組織人として訓練される命令の仕方がポイントです。そうすれば良き管理職となっていくことでしょう。しかしこのタイプに奇想天外な発想やユニークなアイデア、また緻密な戦略性といったものはもともと得意ではありませんので、そういった仕事を無理に与えてはいけません。

 

・「好奇心型」

 大変ユニークなアイデアと発想をするタイプです。色々と関心のあるものが次々に移り変わっていって何事も散漫となりやすいのですが、少しは大目にみてあげましょう。

 最初からその散漫さを叱り、利益率がどうとか、原価がどうのか、開発コストがかかりすぎるとか、現実的でないとかということばかりを指示していると、才能がしぼんでしまいます。そんなことは上司が胸にしまっておくのです。

 何か夢中になれるテーマを選んであげてそれを最後まで責任をもってやらせましょう。やがてその中から、ビックビジネスが生まれます。とにかく、新しいビジネスのキッカケを見つけることが得意なタイプです。目の前の利益になれば良いといった命令はいけません。  

 

リストラの仕方は?

 

・「人指向型」

 同僚と仕事に夢中になってしまうと、全てを忘れて熱中するタイプです。競合他社と激烈に戦っている時なども、夢中で全てを忘れます。夢中になれるということは才能なので良いことです。しかし、熱中してしまうと、自分をコントロールすることができないので、時に会社に大変な損害を出すこともあります。こんな場合は、注意をしても効果がありませんし、ここまで追いこんだ上司に責任があります。

 逆に言えば、本人が夢中になれる仕事があれば、それをそのままもって退職し独立することに迷いはないのですから、会社側にとっても最もリストラしやすいタイプと言えます。但し、退職金は少しばかり上のせすることを忘れないで下さい。独立するやいなや、事務所を開きたいタイプですので。

 

・「心の開放型」


 細かいことに気が回り、人が気がつかないことに鋭敏に気がつく能力があります。従って、組織の中ではどちらかというと、その鋭敏さの能力のゆえに煙たがられる存在になりがちです。かといって、自分の才能を生かして独立して会社を設立し、事業家になろうとするタイプではありません。

 従って単にリストラの数合わせのためだけに、この人をリストラしようとするなら、会社のそういった不正なリストラのやり方などをインターネットで公開したり、あるいは裁判にしたりという経営陣が驚くような行動を平気でやります。ですから、この人の才能を認めてあげ、優れた外注先・職人として仕事を定期的に発注するという前提で、リストラするといった工夫が必要になります。

 

・「納得・支配型」


 このタイプは計画的に行動するので、頭の中では常に先を考えています。会社がリストラを実行しようとする1年前から不穏な動きを既にキャッチしている可能性が大です。そのため、会社の仕事に熱中する振りをしながら、実は転職や独立の準備を密かに進めている場合が多いのです。そういった用意周到な戦略性は、このタイプの得意とするところです。経営陣はこれを逆に使えば良いのです。

 つまり、リストラがあるらしいといった噂を社内に流すのです。そうすれば、着々と会社を退社する準備を進めます。準備している間は、有給休暇をフルに使い、会社の仕事も独立・転職の準備として行いますが、それは見ない振りをすることです。そして準備ができた頃、リストラしてあげれば良いのです。


 

・「管理型」

 このタイプは、言われたこと指示されたことは比較的そのまま従順に守る方です。つまり目上や上司からの指示には服従する能力があります。ですからこんなにも、会社の指示通りに、あるいは経営陣のために頑張ってきたのになぜ自分がリストラされないといけないんだ!と大変ショックを受けます。

 こういったタイプはリストラから逃れようと、あらゆる手段を使って組織に残りたがりますし、そういった根回しも得意です。実際理不尽なリストラをされても残る社員の40%はこのタイプです。経営陣は、このタイプをリストラするなら、事前に転職先や、出向先を用意してあげることです。組織に残っても良くありませんし、経営陣に恨みの遺書でも残して自殺でもされたら大変です。

 

・「好奇心型」

 このタイプは、何にでも関心をもってしまい、幻想的というか頭の中では空想をするのが好きな能力です。それがうまくいけば、奇抜なアイデアとなって新製品を生み出すこともあるのですが、実利になるかどうかという計算がいつもどっか抜けています。すなわち、綿密な計画と利益計算をしてから、一人で独立して会社を立ち上げるといったタイプではありません。

 しかし、資本金の援助、そして財務面での人材援助、販路の援助といったサポートがあれば、自分の好きなことに熱中したくてたまりません。もともと、熱中してしまうと、大変なパワーを発揮するタイプですので、この人が熱中できる分野で独立の支援などをしてあげると喜んで退職していくことでしょう。

 

独立の方法は?


・「人指向型」

 このタイプは、もともと独立の意欲が強い人ですが、自分1人というよりも、仲間を作りながら、その仲間単位で独立するのが、良いのです。そういったグループを作れるのなら、業界や業種や職種は何でも良いのですが、明確な目標とライバルがいないと、力が出ないタイプです。○○をやれば、○○円儲かるという詐欺まがいの話に乗りやすいので注意が必要です。

・「心の開放型」

 このタイプは、自分のこだわりのものが何かあるはずです。それは、技術であったり、広報であったり、営業であったり、工場の管理者であったりします。そのこだわりを徹底して活かし、世の中にアピールし、脚光を浴びていきたい欲望は強烈です。そういった意味で、広報やサービス業など華やかな業界であれば、独立してもうまくいくでしょう。間違っても、組織の管理職などを目指さないことです。専門職としての独立です。○○をやれば、○○円儲かるという詐欺まがいの話には乗りません。

・「納得・支配型」

 このタイプは、基本的に時代の先を読み、市場のニーズを予想するのが得意です。しかし、独立して、危険を冒してまでもやっていって良いかどうかは微妙なところです。ダイナミックな行動力は不得意で、こつこつと積み上げていくのが得意ですから、今の会社で頑張れるだけ頑張るのが良いのです。どうしても独立した方が、社会に貢献できると判断した場合は、独立しても大きな失敗はありません。今までのキャリアが生かせる分野であれば、間違いがないでしょう。

・「管理型」

 このタイプは、自分の部下がいて、その組織をうまく活用して能力を発揮できるタイプです。ですから、独立、開業といっても、1人だけでやってもうまくいきません。自分の信頼できる部下や上司と一緒に独立して初めてうまくいきます。そういった組織単位での独立ができるのであれば、分野は問いません。しかし、思い切った行動が得意ではないので、最後の最後まで独立は思いとどまり、今の会社でなんとか自分のやりたいことを実現できないのかを考えるべきです。

・「好奇心型」


 このタイプは、感覚的、感情的なタイプですので、独立したいと言っても、そのアイデアは希望に満ち溢れているかもしれませんが、具体的な計画や戦略には欠けることが多いのです。ですから、フリーの作家やライター、塾の講師、お寺の住職といった、時間に束縛されないような分野であればうまくいくかもしれませんが、自分から営業をしかけていかないと仕事が取れないような分野では、独立は最後まで控えることです。今の会社から安定した仕事を、まわしてもらえるようなやり方の独立が可能であれば、うまくいくでしょう。

 


出世の方法は?


 

・「人指向型」

 このタイプは人に頼らずに1人で、市場をマーケットし、戦略を練っていくということが不得意です。ですから、会議を多く持ちたがる傾向があり、それが決断力不足となってしまい、出世できないのです。ですから、戦略的に考えて行動し、ここ一番という時に大胆な決断をすることができる人とパートナーを組むことが開運の秘訣です。目標と戦略が決定されたあとは、あなたの持ち前のパワーの見せ所です。

・「心の開放型」

 このタイプは細かい部分に気がつき、それを指摘するのが得意です。ですから部下から見れば、うるさい上司となります。そして、上司から見ると、自分の弱点をつく鋭い奴とみなされます。ですから、人間関係は、あまりうまくいかず、日本型の管理職では出世が難しいのです。実力本意の外資系か、専門職なら出世します。または、人間関係の得意な友人を持つことが成功の秘訣です。

・「納得・支配型」

 このタイプは、基本的に市場を読む能力があり、それがやや自信となって、会社組織や仲間の方向性を変えていきたいという欲望があります。ですから、出世欲というよりも、自分の才能と読みを全面に出して、すこしづつリードしていこうとする傾向があります。コツコツとやって目立たないうちはまだ良いのですが、やり過ぎると、疎ましく思われることがあり、出世できない傾向があります。あまり、自分の読みを先行させないで、組織の和を重要視する姿勢が成功の秘訣です。

・「管理型」

 このタイプは、組織をコントロールすることが他人よりも上手ですので、普通はある程度の出世はするはずです。但しそれには、自分より職位が上の上司の庇護の下でという条件がありますので、上司との人間関係が悪いと本来自分がもっている、組織をコントロールする能力が生かされないことがあります。また、少々コツコツとやりすぎるという面もありますので、時には、強引にやることも良いでしょう。上司も人間ですから、能力のありなしで、判断しないで、人間的な付き合いをするのが成功の秘訣です。

・「好奇心型」

 このタイプは、感覚的、感情的、そして学問好きなタイプですので、ピンと来る才能はあります。しかし、それが利益になるかどうか、市場に受け入れられるかどうかという判断は得意ではありません。どちらかというと、学術的な立場からの思考が得意で、実利的な思考は得意ではないのに、思い込みでやってしまうと、周囲からホラ見ろ!といった非難が出ることが多く、人事評価でマイナスになるのです。ですから、市場調査がうまい、戦略的思考ができる友人を仲間にもつと良いでしょう。