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甲木:寅月生まれ
- 季節
甲木の寅月は初春の季節ですから余寒が残存します。
- 調候
寅月はまず丙火の照暖(しょうだん)が必要です。
次に甲木が生きていくためには雨露の水気が必要です。
命式において丙火が天干にあって、癸水が地支にある作りを「寒木向陽」と言って上々の命式です。
寅月の甲木は水と火がバランス良くあること(水火既済の象)が重要です。
甲木は植物とみますので寅月に火と水が無い命式は良くありません。
- 火と水の使い方
丙火と癸水が並列して天干にあると、丙火の気を癸水が剋しますので丙火の気勢が損なわれます。
従って癸水は離れて有るか、地支にあって木の根を湿らすのが良いのです。
命中に壬癸水が多く有れば寒が増しますので嫌います。
- 金気を嫌う
甲木の寅月は十二運が建禄と言えども萌芽の季節ですから、金の庚、辛金を多く見れば、甲木は傷められて生気が衰弱して発奮が出来ず苦労の命となります。
再び大運で金気が旺ずれば貧命若しくは短命となります。つまり金気が多ければ丁火で以って制することを要します。
- 水の太過
命式において壬癸水が多く、丙火がなく、戊己土の制水がない命式は木が水にぷかぷかと浮いてしまう状態となって、転職を繰り返したり放浪する命式となります。
「印星太過」は財星が用神となります。
- 壬水が多いと甲木は浮いてしまいますが、これを「浮木」と呼びます。
- 癸水が多いと甲木は腐ってしまい(太陽の火がない)ますが、これを「腐木」と呼びます。
- 夏月で丙丁火が多いと甲木は枯れてしまいますが、これを「枯木」と呼びます。
- 月令を得て身旺
卯月の甲木は、木気が旺じてきますので月令が帝旺となり我が身が強くなります。
我が身が強くなれば庚金の偏官(甲木から庚金を見れば偏官)が必要になります。
- 卯月は陽刃格を作る
寅月と異なって卯月は深春で十二運は帝旺となります。
陽干が帝旺を見れば「陽刃格」となります。
従って甲木はバリバリの身強となりますので、庚金の伐採を嫌わないのです。
- 庚金は気が弱い
庚金は春の季節には休囚となって気が弱い。
従って、戊土(財星)でもって庚金を扶助する必要があります。
- 結論
卯月生まれの甲木は、甲木の強さと庚金の強さのバランスを良く見ることがポイントです。
甲木:辰月生まれ
- 季節
辰月は春が深まり木が老になります。
- 調候
辰月に限っては、命式に水火の偏りが無ければ調候を特に必要としません。
従って季節という観点から火が欲しいとか水が欲しいといった論じ方はしません。
- 官星の使い方
甲木に根があって勢いが強い時は、庚金でもって伐採し棟梁の材と成すのを甲木の目的とします。
即ち、甲木は庚金を以って貴として論じます。
辰月は庚金が弱い時期ですから、庚金を使う場合は丁火でもって制すれば庚金は力を失い用となりませんので丁火を嫌います。
- 火が旺ずる場合
次に丙火の太陽が盛んであれば木が乾いてしまいます。
従って、壬水を用いて庚金の気を水に洩らしてやれば金−水−木と流れて甲木は活気がでてくるのです。
甲木:巳月生まれ
- 季節
巳月の甲木は生気が退き丙火が旺じ身弱となりやすい。
従って先に癸水で木を育成し、後から丁火を使うと、気は水−木−火と流れます。
- 調候
夏月にあっては木が乾燥し枯れる可能性があるので、水気を何よりも先に使います。
水が欲しい命式で戊土が天干に有れば水を抑えますので、戊土が強いのを嫌います。
- 木火通明
もし甲木に根があって甲木の気勢が強い命式の場合は、そのまま丁火に流し「木火通明」として鑑定します。
木火通明は必ず秀才です。
- 官星を使う場合
巳月の土は焦土どなっているので金を生じることができません。
金を生じさせるのは乾ききった土を壬水で湿らす必要があります。
甲木:午、未月生まれ
- 季節
午、未月は木の性が弱っているため先に癸水を使い後で丁火を使います。
- 調候
夏至を過ぎて未月になると残暑は厳しいですが、朝夕は多少寒さがでてくるので癸水はなくても可とし、先に丁火を使うのです。
- 水と火の使い方
甲木は生物と見ますから命式において水がない場合は、大運に水がなければなりません。
すなわち巳、午、未月生まれは、大運が北方水地に入っていけば甲木は枯れることがなく活動ができます。
火が旺ずる南方火運に入っていけば、木は灰に化してしまい活発になれず、命が枯れてしまいます。
甲木:申、酉、戌月生まれ(秋)
- 季節
秋の甲木は金気が旺じて十二運は絶となります。木が老いて枝が枯れて葉が病む状態になります。
春夏の木は水分が多いので伐採しても早く腐りますが、秋に伐採すれば素晴らしい材となります。
- 官星の使い方
従って、身強の命で有れば庚金を用いて伐採して木材(棟材)となすのが良いのです。
秋は金が月令に旺ずる季節でもありますから、身強の命でしたら月令の偏官を用神として貴を得る命式となります。
但し、月令を用神として用いる命造は非常に少ない。
庚金を用いる場合は、丁火で庚金の斧を鍛錬する事が必要です。
木は丁と庚が透干する命を以って上格とします。
- 夏の木が火を見ると枯れます。
冬木が水を見ると根を傷めます。
春木が木を見ると悪戯に雑木林となります。
ひとり秋の木は金を見るのを喜びます。
即ち、甲木の性情である棟梁の材とすることが出来ます。
甲木:亥月生まれ
- 季節
亥月に於いては壬水が十二運の建禄となって旺じ、寒気が漸増(ぜんぞう)します。
従って「調候用神」の丙丁火を離すことが出来ません。
亥月の甲木は長生となり木々はつぼみがでる時期ですので水を嫌います。
もし水が旺じていれば戊土で制水することが必要です。
- 調候
亥月の甲木は庚金をもって甲木を伐採し、丁火にひくのが良く、丙火も調候として必要です。
- 比劫争財
甲乙木の比肩、敗財が天干に多く有れば、戊土の財を破りますので「比劫争財」と言って何時かは財を散じますので平常の人です。
- 庚金が弱い時
庚金に根がない場合は、甲木を伐採できず棟梁(棟梁)の材とならないのでやはり通常の人です。
甲木:子月生まれ
- 季節
子月は水が旺じ寒気が厳しい季節なので、甲木の生気は萎縮しています。
先に丁火を用いて寒気を除き、後に庚金と丙火を以って補佐用神とします。
子月は癸水が月令に在って強いので透干するのを忌みます。
即ち、用神で有る火金の病となるからです。若し透干すれば庚金の気を洩らして、丁火を制することになります。
もし水が旺じていれば戊土で制水することが必要です。
- 調候
従って甲木は庚金をもって甲木を伐採し、丁火にひくのが良く、丙火も調候として必要です。
しかし亥月と異なり庚金よりも先に丁火を用います。
- 比劫争財
甲乙木の比肩、敗財が天干に多く有れば、戊土の財を破りますので「比劫争財」と言って何時かは財を散じますので平常の人です。
- 水の太過
冬の水は奔放(ほんぽう)の性質が有りますので、水が太過すれば氾濫して甲木は流される命となります。即ち「水泛木浮」の命です
この場合は天干に戊土があって水を制すれば救われます。
水が多く「丁、庚」がまったくない命は、水が凍結して木が枯れますので丁火と庚金がが無いと下級労働者か良い仕事がありません。
丑月は丙丁火が有って、水の寒を除くことです。
甲木:丑月生まれ
- 季節
丑月は十二運が冠帯となるも、天は寒く地は凍結して木気の精は萎縮しています。
従って甲木は活動が乏しく発展の可能性がありません。
冬季は水が旺じていますので辛金、壬水は寒気を更に増しますので不要です。
もし水が旺じていれば戊土で制水することが必要です。
- 調候
先に庚金をもって甲木を伐採し、丁火にひくのが良く、丙火も調候として必要です。
勿論、丁火を用神とします。
この場合の伐採は、甲木の余分な枝を落とし春に備えるといった意味もあります。
- 比劫争財
甲乙木の比肩、敗財が天干に多く有れば、戊土の財を破りますので「比劫争財」と言って何時かは財を散じますので平常の人です。
- 水の太過
水が多く「丁、庚」がまったくない命は、水が凍結して木が枯れますので丁火と庚金がが無いと下級労働者か良い仕事がありません。
丑月は丙丁火が有って、水の寒を除くことです。
時
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日
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月
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年
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丙(食神)
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甲
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戊(偏財)
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庚(偏官)
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寅
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寅
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寅
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申
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―
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―
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冲
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(木、火)
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(木、火)
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(木、火)
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(金、水)
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- 木:天干に甲、 地支に根が3コ(1コは冲で根の作用なし)
- 火:天干に丙、 地支に根が3コ(1コは冲で根の作用なし)
- 土:天干に戊、 地支に根がなし
- 金:天干に庚、 地支に根が1コ(冲で根の作用なし)
- 水:天干になし 地支に2コ
- 日主の甲が強く身強です。火が旺じて金が軽いので、木が乾燥します。
従って、金、水 が吉運になります。
例題
時
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日
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月
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年
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丁(傷官)
|
甲
|
丁(傷官)
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甲(比肩)
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卯
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寅
|
卯
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寅
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(木)
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(木、火)
|
(木)
|
(木、火)
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- 木:天干に甲、甲 地支に根が4コ + 月令
- 火:天干に丁、丁 地支に根が2コ
- 土:天干になし、 地支になし
- 金:天干になし、 地支になし
- 水:天干になし、 地支になし
- 日主の甲が強く身強です。火が旺じて金が軽いので、木が乾燥します。
従って、金、水 が吉運になります。
- また「木火傷官」の命ですので、旺じた火を土へ流す(木->火->土)ことによって傷官の強い作用が柔らかく作用するようになります。
従って土 も吉運になります。
例題
時
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日
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月
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年
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丁(傷官)
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甲
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壬(偏印)
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丙(食神)
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卯
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辰
|
辰
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寅
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寅―卯―辰 の3局木化
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(木)
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(木、水、土)
|
(木、水、土)
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(木、火)
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- 木:天干に甲、 地支に根が4コ + 3局木化
- 火:天干に丁、丙 地支に根が1コ
- 土:天干になし、 地支に2コ
- 金:天干になし、 地支になし
- 水:天干に壬、 地支に2コ
- 日主の甲が強く身強です。 甲を制する庚がありません。
- 従って、日主の甲の強さを丁火に漏らすことを専用します。
丁が吉が吉運になりますが、庚金(官星)がないので仕事運が無いと判断します。
例題
時
|
日
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月
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年
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庚(偏官)
|
甲
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壬(偏印)
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辛(正官)
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午
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辰
|
辰
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未
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(火)
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(木、水、土)
|
(木、水、土)
|
(火、木、土)
|
- 木:天干に甲、 地支に根が3コ
- 火:天干になし 地支に2コ
- 土:天干になし、 地支に3コ
- 金:天干に庚、辛、 地支になし
- 水:天干に壬、 地支に2コ
- 日主の甲が強く身強です。 甲を制する庚が天にありますが根がなく弱い。
- 従って、金 が巡ってくれば強い甲が伐採され「棟梁の材」となりますので吉運になります。
例題
時
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日
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月
|
年
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乙(敗財)
|
甲
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乙(敗財)
|
丁(傷官)
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亥
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寅
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巳
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卯
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支合
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−
|
−
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(水、木)
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(木、火)
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(火、金)
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(木)
|
- 木:天干に甲、乙、乙 地支に根が3コ(2コは支合で根として作用しない)
- 火:天干に丁 地支に根が2コ(1コは支合で根として作用しない)
- 土:天干になし、 地支になし
- 金:天干になし、 地支に1コ
- 水:天干になし、 地支に1コ
- 日主の甲が強く身強です。 甲を制する庚はありません。
- 従って、甲を気を丁火に漏らしてやり、我が身を弱らすことを喜びとします。
すなわち「木火通明」を喜びとします。
- また暑い夏月ですので、甲が生きていくためには水が必要になります。
従って、水 が巡ってくれば甲が水を得て生きますので吉運になります。
例題
時
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日
|
月
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年
|
辛(正官)
|
甲
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甲(比肩)
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丙(食神)
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未
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戌
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午
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寅
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三局火化(未―戌―寅)
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(火、木、土)
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(金、火、土)
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(火)
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(木、火)
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- 木:天干に甲、甲 地支に根が2コ
- 火:天干に丙 地支に根が4コ + 3局火化
- 土:天干になし、 地支に根が2コ
- 金:天干に辛、 地支に1コ
- 水:天干になし、 地支になし
- 日主の甲が強く身強です。 甲を制する庚はありません。
- 従って、甲を気を丁火に漏らしてやり、我が身を弱らすことを喜びとします。
すなわち「木火通明」を喜びとしますが、この場合は火が旺じ過ぎています。
- また暑い夏月ですので、甲木が生きていくためには水が必要になります。
しかし、この命式は火が旺じ過ぎて枯れ木になっていますので 凶命です。
従って、水 (水=色情)を求めていく人生となります。
- 女命で淫賤であった。
例題
時
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日
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月
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年
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丁(傷官)
|
甲
|
丙(食神)
|
丙(食神)
|
卯
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寅
|
申
|
午
|
(木)
|
(木、火)
|
(金、水)
|
(火)
|
- 木:天干に甲 地支に根が2コ
- 火:天干に丁、丙、丙 地支に根が2コ
- 土:天干になし、 地支になし
- 金:天干になし、 地支に1コ
- 水:天干になし、 地支に1コ
- 日主の甲が強く身強です。 甲を制する庚はありません。
- 天干には、丙火と丁火が雑乱しており これを病とします。
- 申月で金気が旺じる季節ですので、金気が大運に巡ってきて甲木を制する運が吉となります。
従って、土金が喜神となります。
例題
時
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日
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月
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年
|
丁(傷官)
|
甲
|
乙(敗財)
|
乙(敗財)
|
卯
|
子
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酉
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未
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(木)
|
(水)
|
(金)
|
(火、木、土)
|
- 木:天干に甲、乙、乙 地支に根が2コ
- 火:天干に丁、 地支に根が1コ
- 土:天干になし、 地支になし
- 金:天干になし、 地支に1コ
- 水:天干になし、 地支に1コ
- 日主の甲が強く身強です。 甲を制する庚はありません。
- 時柱の天干に傷官があります。 (官を傷つけます)
月柱の地支に金がありますので甲木から見て金は、官星です。
このように天干と地支に別れていれば、傷官は官星を傷つけることはありません。
- 酉月で金気が旺じる季節ですので、金気が大運に巡ってきて甲木を制する運が吉となります。
従って、土金が喜神となります。
- 男命で、大運が (辛巳)―(辛辰)に入り官星が地を得て発展した。
例題
時
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日
|
月
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年
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壬(偏印)
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甲
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丙(食神)
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庚(偏官)
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申
|
申
|
戌
|
申
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(金、水)
|
(金、水)
|
(金、火、土)
|
(金、水)
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- 木:天干に甲、 地支に根がなし
- 火:天干に丙、 地支に根が1コ
- 土:天干になし、 地支に1コ
- 金:天干に庚、 地支に根が4コ
- 水:天干に壬、 地支に根が3コ
- 日主の甲に根がなく身弱です。
甲を制する庚に根が4コあり、最強です。
- 従って、火でもって庚を制することが何よりも必要となります。
- 従って、土金が喜神となります。
例題
時
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日
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月
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年
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甲(比肩)
|
甲
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戊(偏財)
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乙(敗財)
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子
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寅
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子
|
亥
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(水)
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(木、火)
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(水)
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(水、木)
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- 木:天干に甲、甲、乙 地支に根が2コ
- 火:天干になし、 地支に1コ
- 土:天干に戊、 地支になし
- 金:天干になし、 地支になし
- 水:天干になし、 地支に3コ
- 日主の甲に根が2コあり身強です。 甲を制する庚がありません。
- 天干に比肩、劫財(敗財)が多く、財を奪い合う「比劫筝財」となります。
- 従って、火運が巡って来て、木−>火―>土と気が周流するのを吉とします。
- 火運は寒い冬ですので調候としても重要です。
例題
時
|
日
|
月
|
年
|
庚(偏官)
|
甲
|
丁(傷官)
|
己(正財)
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午
|
戌
|
丑
|
亥
|
(火)
|
(金、火、土)
|
(水、金、土)
|
(水、木)
|
- 木:天干に甲、 地支に根が1コ
- 火:天干に丁、 地支に根が2コ
- 土:天干に己、 地支に根が2コ
- 金:天干に庚、 地支に根が2コ
- 水:天干になし、地支に2コ
- 日主の甲に根が1コありますが、身強ではありません。
甲木の気を漏らす火気と土気が強い。
また甲木を剋す金気も強い。
- 寒い冬の甲木に火があれば、「寒木向陽の命」と言って必ず発展する命です。
- 財と官を用いることができますが、我が身が強くないので我が身を強くする必要があります。
- 従って、水、木が喜神となります。